いばらき産保ニュース 第6号

発行日:2007/9/25
ホームページ:https://ibarakis.johas.go.jp/
発  行:独立行政法人 労働者健康福祉機構
茨城産業保健推進センター 所長 小林 敏郎


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【コラム:水戸南町だより】

新着情報

会社での「信頼感」が低下/生産性本部「産業人メンタルヘルス白書」

財団法人社会経済生産性本部は、8月29日、2007年版「産業人メンタルヘルス白書」を発表しました。
白書によれば、「会社の最高経営層に信頼感を持っている」「職場の人はみんないい人だ」「自分の思ったことは素直に他人に話せる」という人の割合は、この25年間で10~20ポイント程度下がっており、職場で経営者や上司、同僚などへの信頼感が低下しています。
また、同白書では、経営への信頼を高めるには、経営が従業員の信頼にしっかりと応えていくことが必要であると同時に、自らも問題山積の職場でも自己コントロール感をもって働くことが出来るようにすることが課題であるとしています。
詳しくは→http://www.jpc-net.jp/

健口・歯つらつ(けんこう・はつらつ)事業所出前健康教室/茨城県歯科医師会

歯と口の健康は、仕事の能率にも影響します。
茨城県歯科医師会では、勤労者の歯と口の健康を守るため、「健口・歯つらつ事業所出前健康教室」を無料で実施しています。 歯科医師、歯科衛生士が事業所に出張し、ミニ講話と歯と口の健康を保つための実演指導を行います。
ご希望の方(事業所)は、「8020・6424情報センター」(電話029-252-2561)まで、ご連絡ください。申込締切は本年11月末日。
詳しくは→http://www.ibasikai.or.jp/

平成19年10月から外国人雇用状況の届出が義務化されます

「雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律」が成立したことに伴い、平成19年10月1日から、すべての事業主に対し、雇入れまたは離職の際に、外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」・「公用」の者を除く)の氏名、在留資格、在留期間、国籍等について確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることが義務付けられます。
届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります。
詳しくは→http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin.html
労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法等の労働関係法令及び健康保険法などの社会保険関係法令は、国籍を問わず外国人労働者にも日本人と等しく適用されます。
従いまして、外国人労働者に対しても、安全衛生教育の実施、健康診断の実施、並びに健康指導及び健康相談の実施等も義務付けられていますので、お間違いなく。

センターからのお知らせ(お役立ち情報等)

第2回独り職場の駆け出し産業看護職勉強会

10月23日(火)、午後1時から5時まで、茨城産業保健推進センター研修室において、 第2回目の「独り職場の駆け出し産業看護職勉強会」を開催します。
学生時代に産業保健を学んだ事がない・・・
臨床の経験しかなくて何をしたら良いのか解らない・・・
独り職場で相談する先輩がいない・・・
という産業看護職の皆さんが集まり、産業保健業務と看護職の役割を共に学び、 仲間をつくる事を目的とした勉強会です。
今回は、7月に続いて第2回目の開催。
グループワーク「職場で抱える問題・悩み」と講義「コミュニケーションスキルを学ぶ」(講師:臨床心理士久保田純先生)を行います。 なお、グループワークでは、現在も県内の主要事業場で活躍されている先輩看護職の方に アドバイザーとして参加して頂く予定です。

県立医療大学で公開講座/保健・医療・福祉について

茨城県立医療医大学では、一般県民を対象に、保健・医療・福祉に関するテーマを わかりやすく講義する「公開講座」を、9月から開講します。 受講料は無料、お申込は県立医療大学教務課公開講座担当へ。
19年度は、「健康」をテーマに7講座を予定しています。
詳しくは→http://www.ipu.ac.jp/

カウンセリング講座/財団法人茨城カウンセリングセンター

カウンセリングを学ぶことにより、よりいきいきとした、内側から あふれるような生き方をめざしてみませんか。
茨城カウンセリングセンターは、10月から2008年9月まで、全12回の「入門コース」を 開講いたします。
受講料は、31,500円(消費税込み)。
お問合せ・お申込は、茨城カウンセリングセンター(iccnet@sunshine.ne.jp)まで。

新着図書・教材情報(無料貸出し)

すぐに役立つ産業看護アセスメントツール・・・図書
河野啓子監修/法研

【概要】
働く人々を全人的に把握し、その人の“問題点”や“強み”を明らかにするためには、どのような情報を収集し、これらの情報をどう解釈すればよいか・・・。 産業看護の視点から開発された初めてのアセスメントツール。事例でわかる、現場で使える、産業看護職必携の一冊です。

心肺蘇生とAEDの使い方―救急車が来るまでに―・・・DVD(15分)

【概要】
我が国で突然心臓が止まり救急車で搬送される人は、年間約4万人といわれています。 命の助かる可能性は、心臓や呼吸が停止してから10分の間。そこで必要になるのが、救急車が到着するまでに行う救命処置・心肺蘇生やAEDです。
このDVDは、「心肺蘇生」と「AEDの使用法」を分かりやすく解説します。

産業保健Q&A

衛生管理活動はどのように展開するか

【質問】
清掃業を営んでおります。 会社に衛生管理者はいますが、衛生管理活動をどのように展開してよいかわからないので、 教えてください。

【回答】
清掃業で、常時50人以上の労働者を使用する場合は、衛生管理者のほか安全管理者の 選任義務(従って、衛生委員会のほか安全委員会又は安全衛生委員会を設置する義務)も ありますが、ここでは衛生管理活動を中心に説明します。
衛生管理活動の基本は、職場から不快的な要因、有害な要因を除去し、労働者の健康の 保持・増進を図ることが課題となりますので、経営トップの指揮の下、衛生管理者、産業医等を 中核とした労働衛生管理体制を確立するとともに、作業環境管理、作業管理、 健康管理(これらを「労働衛生3管理」といいます)を総合的に実施することにあります。
また、これら活動を円滑に実施するためには・・・
続きは、こちらをご覧下さい。
産業保健に関するご相談は、 こちらから

これから受講できるセミナー案内(無料)「2007年」

  • 9月26日(水)14:00~16:00 会場:茨城産業保健推進センター
    テーマ「CPR(基本的心肺蘇生法)とAED講習会」
  • 10月4日(木)14:00~16:00 会場:ワークヒル土浦
    テーマ「職場のメンタルヘルス実践講座」
    実力アップ
  • 10月11日(木)14:00~16:00 会場:ワークヒル土浦
    テーマ「作業環境測定結果の読み方」
  • 10月11日(木)14:00~16:00 会場:茨城産業保健推進センター
    テーマ「中級カウンセリング講座第1日目」※受付終了です
  • 10月14日(日)14:00~16:00 会場:日立シビックセンター
    テーマ「過重労働対策・医師の面接指導チェックリストと改正労働安全衛生法について」
  • 10月17日(水)14:00~16:00 会場:茨城産業保健推進センター
    テーマ「産業保健におけるプライバシー”個人情報保護法の施行に関連して”」
  • 10月17日(水)15:00~17:00 会場:水戸市医師会
    テーマ「メタボリックシンドロームに対する対策と禁煙対策について」
  • 10月21日(日)14:00~16:00 会場:阿見町中央公民館
    テーマ「過重労働対策・医師の面接指導チェックリストと改正労働安全衛生法について」
    ※10月14日と同内容です。
  • 10月23日(火)13:00~17:00 会場:茨城産業保健推進センター
    テーマ「独り職場の駆け出し産業看護職勉強会」
  • 10月24日(水)18:00~20:00 会場:鹿嶋市商工会館
    テーマ「企業のメンタルヘルス」 日医認定
  • 10月25日(木)14:00~16:00 会場:INAX筑波工場
    テーマ「職場巡視のポイントと課題の把握の仕方」
    日医認定(実地研修)
  • 10月28日(日)14:00~16:00:真壁医師会
    テーマ「過重労働対策・医師の面接指導チェックリストと改正労働安全衛生法について」
    日医認定※10月14日と同内容です。
  • 11月1日(木)14:00~16:00:茨城産業保健推進センター
    テーマ「職場のメンタルヘルス実践講座」
    実力アップ
  • 11月4日(日)14:00~16:00:鹿島ハイツ
    テーマ「過重労働対策・医師の面接指導チェックリストと改正労働安全衛生法について」
    日医認定※10月14日と同内容です。
  • 11月7日(水)14:00~16:00:ワークヒル土浦
    テーマ「喫煙室における室内汚染物質の実態」
    日医認定
  • 11月8日(木)14:00~16:00:茨城産業保健推進センター
    テーマ「中級カウンセリング講座第2日目」
  • 11月14日(水)14:00~16:00:ワークヒル土浦
    テーマ「写真で見る職場巡視のポイント」
    日医認定(実地研修)
  • 11月20日(火)14:00~16:00:茨城産業保健推進センター
    テーマ「悪臭と臭気測定」
    日医認定
  • 11月22日(木)14:00~16:00:つくば国際会議場
    テーマ「過重労働を中心とする改正労働安全衛生法と事業者責任」
    日医認定
  • 11月29日(木)14:00~16:00:つくば国際会議場
    テーマ「休職及び休職者の職場復帰等にかかる法律問題」
    日医認定

注:日医認定「日医認定」とあるのは、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修(生涯研修)です。
「実力アップ」とあるのは、日本産業衛生学会産業看護職継続教育実力アップコース認定(基礎コース修了者)です。

コラム水戸南町だより

前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む

キリンホールディングスのキリン食生活文化研究所は、9月6日、「会社(職場)の人とのお酒の飲み方に関する意識調査」の結果を発表しました。
それによると、会社(職場)の人とお酒を飲む回数は月平均1.8日だそうです。 よく出る話題は「仕事の話」が圧倒的に多く、次に「仕事の愚痴」、「職場のうわさ」の順。よく飲む場所は「居酒屋」、よく飲むお酒は「ビール」がトップ。
また、「一緒に飲みたい上司と部下を有名人で言うと誰ですか」という質問に対しては、男性の上司では所ジョージさん、男性の部下では妻夫木聡さんがトップとなり、2004年の調査開始以来、初のトップ交代となりました。
ちなみに、男性が一緒に飲みたい男性の上司のトップは、それまでは星野仙一さんでしたから、気さくで明るい人柄の上司と、肩の力を抜いて楽しくお酒を飲みたい傾向に変化していることがうかがえます。

たしかに、会社員にとって「飲み会」は楽しいですね。 日頃の不満のはけ口としてストレス解消にもなるし、大きく声を上げて笑った後はとてもスッキリします。
職場の人間関係を円滑に保つという意味でも、飲み会自体は非常に有意義だと思います。
そればかりではありません。 アルコールが体内に入ると、脳内で楽しさや心地よさといった感情を生み出す「ドーパミン」という神経伝達物質の分泌が促されるそうです。
さらに、アルコールは過剰な動きや不安、恐怖といった感情を抑え、気持ちを鎮静化させるためにはたらく脳内物質である「セロトニン」の分泌も促す作用もあるそうです。 ご存知のように、セロトニンはストレスを抑えるはたらきがあり、そのためうつ病の治療としても利用されています。
つまりアルコールには、楽しい気分を盛り上げると同時に、ストレスにさらされて緊張した心身を解きほぐ働きがあるのです。

しかしまてよ・・・ よ~し、今日こそは1次会で絶対帰るぞ~と心に誓いつつ飲み始めるものの、ほろ酔い気分で2次会へ。「まあここで打ち止めにすれば、最終電車には間に合うな」と理性が働くのもここまで、次第に気分は“最高潮”、時間感覚と金銭感覚の麻痺状態で3次会に突入という御仁も多いはず。 飲酒はインスリン抵抗性を亢進させ、メタボリック症候群のリスクを増加させるともいわれています。アルコール自体、かなりのカロリーを有していますので、大量飲酒は過剰なカロリーを摂取することになり、肥満の元でもあります。 さらに、ストレス解消をアルコールのみに求めると、ストレスから飲酒に頼るという悪循環が生まれ、ひいてはアルコール依存症へと発展しかねません。 「前門に虎を拒(ふせ)ぎ、後門に狼を進む」とはこういうことでしょうか。凡人は、どっちみち救われません。

キリン食生活文化研究所の調査について
詳しくは→http://www.kirinholdings.co.jp/news/2007/0906_01.html


次回の第7号は、平成19年10月上旬配信予定です。
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