いばらき産保ニュース 第55号

発行日:2010/3/31
ホームページ:https://ibarakis.johas.go.jp/
発  行:独立行政法人 労働者健康福祉機構
茨城産業保健推進センター 所長 小林 敏郎

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【新着情報】
【これから受講できるセミナー案内(無料)】
【関連団体の実施するセミナーのご案内】
【センターからのお知らせ(お役立ち情報等)】
【メンタルヘルス対策支援センターの利用案内】
【漢方医から職場への処方箋(連載)】
【コラム:水戸南町だより】

新着情報

産業医研修は「生涯研修」のみの実施となります

当センターではこれまで茨城県医師会と共催で、日本医師会認定産業医研修の 「基礎研修」と「生涯研修」を実施してきました。今般、日本医師会認定産業医研修の基礎研修の運用の見直しがあり、 平成22年度から当センターでは「基礎研修」は実施できなくなりました。 産業医の資格を取得しようと予定している皆様方には大変ご迷惑をお掛けします。 
なお、「生涯研修」は引き続き実施いたします。基礎研修の予定については茨城県医師会にお問合せください。

定期健康診断における有所見率の改善に向けた今後の取組について

~働く方に対する保健指導、健康教育等の取組を促進することで定期健康診断の有所見率を改善し、過労死を予防します~
厚生労働省は平成22年3月25日付けで定期健康診断の有所見率の改善に向けた今後の取り組みについて発表を行いました。 定期健康診断の有所見率は年々増加し、平成20年には51%と初めて5割を超えています。 有所見率の改善に向けた今後の取組を示しています。
詳しくは↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000055uh.html

受動喫煙防止対策について

 平成22年2月25日付厚生労働省健康局長からの通知を受け、 茨城県では平成22年3月4日付の保健福祉部長名で 「同通知の趣旨をご理解の上、受動喫煙防止対策の推進徹底をお願いしたい」旨の通知を発出しています。
厚生労働省の通達は↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004k3v.html

「パワハラ」でうつ病 上司や村に賠償求める

美浦村役場で、上司の男性課長補佐(55)から日常的なパワハラや暴行を受け、 苦痛を受けたとして、部下の男性職員(40)=休職中=が15日、課長補佐や村などを相手取り、 約五百万円の損害賠償を求めて水戸地裁に提訴しました。
また、男性はうつ病と心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されており、 これらは上司のパワハラによる公務災害に当たるとして、同日付で公務災害認定も申請しました。
(東京新聞)

これから受講できるセミナー「2010年」

※ 先着順になりますので、お早めにお申込ください。
※ 有料駐車場については参加者のご負担となりますので、ご了承ください。 できるだけ公共交通機関をご利用ください。

<平成22年4月分>

  • 4月5日(月) 午後2時40分~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「メンタルヘルス・ケースカンファレンス」
    講師:山村 邦男
    ※このところ推進センターにメンタル不調者の個別事案の相談が増加してきています。 「新型うつ病」などの対応に苦慮されている皆さん、一人で悩まず、 みなさんと話し合うことで解決策が見つかるかもしれません。
  • 4月6日(火) 午後4時~午後6時 県南生涯学習センター
    「放射線と健康」 
    講師:大原 潔
    ※がんに対する放射線治療など放射線に関する最前線のお話をする予定です。 年々進歩している分野ですので、ぜひ、ご参加ください。 ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 4月13日(火) 午後2時~午後4時 県南生涯学習センター
    「自前で行うメンタルヘルス研修」 
    講師:河島 美枝子
    ※メンタルヘルス対策を推進する上で、非常に重要なポイントとなるのが、 メンタルヘルス研修です。社内でメンタルヘルスの教育をどうしたらよいだろうかと お悩みの方々が多いのではないでしょうか。経験豊富な講師がそのヒントとなるような 情報をたくさん提供いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 4月15日(木) 午後2時~午後4時 中央ビル会議室
    「過重労働と自殺対策」 
    講師:山村 邦男
    ※本年4月から過重労働対策を踏まえた改正労働基準法が施行されます。
    また、自殺者が3万人という状況がずっと続いています。このような状況を踏まえ、 心療内科医として経験豊富な講師が過重労働と自殺対策についてご説明いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

<平成22年5月分>

  • 5月11日(火)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「作業環境測定結果の活用」 
    講師:岩崎 芳明
    ※作業環境測定については実施するだけで、その結果を十分活用されていない企業が多いと思われます。
    作業環境測定結果を有効に活用し、より快適な職場づくりができるようその結果の活用についてご説明いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 5月13日(木)午後2時~午後4時 中央ビル会議室
    「働き方を考えるカウンセリング講座(前期)第1回」 
    講師:永原 伸彦 ※好評のカウンセリング講座です。定員が12名ですので、お早めにお申し込みください。
  • 5月13日(木)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「茨城県内の原子力施設の概要と放射線安全管理の実際」 
    講師:甲斐 洋
    ※茨城県内には東海村を中心に多数の原子力施設があります。
    これら施設の概要と放射線安全管理の実際についてご説明いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 5月18日(火)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「嗅覚による臭気測定方法と脱臭方法について」 
    講師:番 博道
    ※見えない「におい」についての対策を労働衛生工学の専門である講師がご説明いたします。
    ※日医認定申請
  • 5月21日(金)午後3時~午後5時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「企業の保健室の漢方薬~産業ストレスを漢方で対処する~」 
    講師:伊藤 隆
    ※メールマガジンに「漢方医から職場への処方箋」を掲載している講師の伊藤先生のセミナーです。 直接、先生から説明を聞く良いチャンスです。ぜひ、いかがでしょうか。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 5月25日(火)午後2時~午後4時 鹿嶋勤労文化会館
    「勤労者の腰痛対策」 
    講師:岡本 弦
    ※職業性疾病の中で圧倒的に多いのが腰痛です。勤労者の腰痛対策についてご説明いたします。
    鹿嶋地区で数少ないセミナーですので、鹿嶋地区の方はぜへご参加ください。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

<平成22年6月分>

  • 6月7日(月)午後2時40分~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
     「メンタルヘルス・ケースカンファレンス」 
    講師:山村 邦男
    ※このところ推進センターにメンタル不調者の個別事案の相談が増加してきています。
    「新型うつ病」などの対応に苦慮されている皆さん、一人で悩まず、みなさんと話し合うことで解決策が見つかるかもしれません。
  • 6月8日(火) 午後6時30分~午後8時30分 県南生涯学習センター
     「写真で見る職場巡視のポイントと課題の把握の仕方について」 
    講師:伊藤 進一
    ※夜間に実施して欲しいというご要望にお答えしての「夜間のセミナー」です。
    また、内容はベテラン講師による職場巡視のセミナーです。
    ※日医認定申請予定
  • 6月10日(木) 午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「働き方を考えるカウンセリング講座(前期)第2回」
    講師:永原 伸彦
    ※シリーズとなります。第1回からの連続の受講者が対象になります。
    途中からの受講は出来ません。
  • 6月10日(木) 午後2時~午後4時 ワークヒル土浦
     「熱中症予防の新通達とWBGT指数の活用」 
    講師:岩崎 芳明
    ※6月に入ると「熱中症」の季節です。熱中症予防については昨年行政通達が改正されました。
    新通達を踏まえてご説明を行います。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定
  • 6月24日(木) 午後2時~午後4時 土浦市亀城プラザ
    「口腔領域でのメンタルヘルス対策~口臭の訴え~」 
    講師:戒田 敏之
    ※「メンタルヘルス対策」を口腔領域から考えて見ましょう。講師はベテラン歯科医師です。大変好評なセミナーです。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定

<セミナー会場案内>

【注意】
「日医認定」とあるのは、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修です。
平成22年4月からは当推進センターでは「生涯研修」のみの実施となりますのでご注意ください。
「実力アップ」とあるのは、日本産業衛生学会産業看護職継続教育実力アップコース認定です。
申請中、又は申請予定も含みます。また、「予定」とあるのは、変更されることがあります。

関連団体の実施するセミナーの利用案内

健保連茨城連合会保健師看護師連絡協議会特別講演会
  • テーマ:「“未熟型うつ”の職場復帰~ケース対応から見た成功のポイント~」
  • 日時:平成22年4月22日(木)午後2時15分~午後4時45分
  • 場所:ホテルレイクビュー水戸
  • 講師:友常祐介先生
    (日本原子力研究開発機構サイクル工学研究所・本部産業医)
  • 参加費:非会員 2,000円
  • 申込み:(株)日立製作所日立健康管理センタ成田宛
    FAX:029-436-5715

センターからのお知らせ(お役立ち情報等)

ホームページをリニュアールしました

本年3月26日にホームページをリニュアールしました。できるだけ見易く、 利用し易いように改修したつもりです。今後も皆様のご意見などを踏まえより良い形にしていきたいと考えています。 ホームページに関してご意見がありましたらぜひお聞かせいただきたいと思います。
※ホームページはこちらから↓
https://ibarakis.johas.go.jp

小規模事業場のための産業医共同選任事業助成金のご案内

労働者が50人未満の事業場の事業者が、他の事業者と共同して産業医を選任し、 職場巡視や健康診断結果に基づく保健指導、長時間労働者への面接指導、健康教育、 健康相談等の産業保健活動を実施した場合、その費用の一部を3年間にわたって助成する制度です。
・対象:小規模事業場(従業員50名未満)の事業場
・助成金額:1事業年度86,000円が上限
(産業医による活動1回につき21,500円、4回が限度)
・助成期間:3年間
・募集期間:平成22年7月末まで
※制度の詳細については茨城産業保健推進センターのホームページをご覧いただくか、 お電話等でご照会ください。
※募集期間が限られていますので、お早めにお申込みください。

深夜業に従事する方へ「自発的健康診断受診支援助成金利用のご案内」

深夜業(午後10時から午前5時までの業務)に従事している方で、年2回の定期健康診断以外に、 自発的に本人が受けた健康診断の費用に一部を助成する制度です。

  • 助成金額:健康診断に要した費用の4分の3に相当する額で、7,500円が限度額
  • 申請期間:平成22年4月~平成23年3月末まで
    ※制度の詳細については茨城産業保健推進センターのホームページをご覧いただくか、 お電話等でご照会ください。

メンタルヘルス対策支援センターの利用案内

「メンタルヘルス対策支援センター」では、対面、電話、ファックス、 メールによりメンタルヘルス不調の予防から職場復帰までのメンタルヘルス全般 についての相談、問い合わせに応じています。
現在、3名のメンタルヘルス対策促進員が 事業場を訪問して制度の周知、助言を行っています。
メンタルヘルス不調者の対応をどうしたらよいか、社内スタッフ・従業員への 教育・研修をどうしたら良いか、職場復帰支援プログラムはどのように作れば良いのかなど、 メンタルヘルス全般についてのご相談に応じています。
費用は無料です。

【漢方医から職場への処方箋(連載)】

「漢方医から職場への処方箋」伊藤隆

※当センターの産業保健相談員で、鹿島労災病院のメンタルヘルス・和漢診療センター長の伊藤隆先生が 「労働安全衛生広報」((株)企業通信社)に現在投稿している原稿をご紹介いたします。
なお、転載に当たっては出版社の許可を得ています。また、センターのホームページにも掲載しています。

第4回漢方の知恵で治そう 

はじめに
冷え症は漢方治療の最も得意とする領域です。そもそも西洋医学には「温める」という治療概念がありません。 治療薬を強いてあげれば血管拡張薬になりましょうが、適応は限られており、臨床効果は漢方薬に遠く及びません。 漢方薬は温める薬と冷やす薬の二群に分けられるように、寒熱が治療の基本概念を成しています。必ずしも薬を使いません。 今回は薬を服用する前に、冷え症を治すことのできる、日常生活の注意についてお話しいたします。

  1. 動かないと冷える
    脳出血などで半身不随になった人の麻痺した手足は大抵冷たいものです。 動かない、あるいは動かせないから冷えるわけです。このような冷えを薬で温めようとしても無理があります。 一日中家でじっとしている人の手足は可能であれば動かしてあげたいですね。人は動くことで局所の循環が保たれます。 現代は運動不足の人が多いです。麻痺もないのに、外気の冷たさを嫌って室内に閉じこもって安静にしていれば、 冷えやすくなっていきます。 「一身動けば一身強まる」。「人間、足からあがる」。「隠居三年」。これらは健康のために、いかに運動が大切かを示した名言です。 皆さんは運動しておられますか。
  2. 冷気に耐えられる冷え
    健康な子供は熱のかたまりです。だからこそ、冬の寒さの中でも元気に走り回もことができるのです。 彼らの手足の冷えは外気の冷たさに耐えられている証明でもあります。 大人も皮膚を鍛えることで冷えや寒さに強くなることができます。乾布摩擦、冷水摩擦、 サウナ後の冷水浴などにはそうした効果があるようです。水泳、冬季のジョギング・ウォーキングには運動だけでなく、 寒風に身をさらすことで皮膚を鍛えていく効用があります。 筆者は時々冷え症の患者さんに、入浴終了時に10秒間の冷水シャワーをお勧めしています。 かける順番を足、顔、背中とすると比較的抵抗が少ないと思います。怖くてとても出来ないという人も多いのですが、 これだけで冷えが改善した人は少なくありません。湯冷めしやすい人は一度試してみてください。 もちろん、心臓に不安のある人はしないでくださいね。
  3. 食事で冷える
    体を冷やす飲食物の害についてはあまり知られていません。栄養学に寒熱の概念がないからでしょうか。 一般に、肉などの動物性食品は体を温め、果物、生野菜などの植物性食品は体を冷やします。 総じて、熱い地域でとれた食物は体を冷やし、寒い地域の食物は体を温める傾向があります。 熱帯の果物、砂糖は体を冷やします。リンゴは寒い地域でとれるため、果物としては冷やす作用は比較的弱いとされますが、 それでも冷える人は少なくありません。 乳製品は動物性ですが、体を冷やします。牛乳は温めても体を冷やします。 理由はよくわかりませんが、本来熟のかたまりの子牛のための食品だからでしょうか。 食事の体を冷やす作用には個人差があります。運動をしている人は、運動で熱を産生しますので、 影響は少ないはずです。元気でよく動く子供はお菓子、果物、牛乳を好みますが、それらで体の熱を冷ましているのですね。 しかし、運動をしていない人、あるいはあまり運動できない人に、冷やす食物は良くありません。 牛乳を飲まなかったらカルシウムはどう摂取するのだ?ヨーグルトとらないと便秘してしまう! 高齢者の人からそんな悲鳴が聞こえてきそうですね。
  4. 冷やす食事の見つけ方~大好物が怪しい!~
    漢方医学では冷えによる身体症状として、下痢、腹痛、鼻炎症状、咳嗽、頭痛、種々の疼痛などを認識しています。 入浴して改善する症状の多くは冷えが関与しています。こういう人は一度、食事で体を冷やしていないか、 検討してみてはいかがでしょうか? 砂糖類、果物、生野菜、乳製品の中で、大好物はありませんか?止めることなど絶対できないという食事はありませんか? もしあったら量を半分にしてみてください。可能であればすべて止めてみて、症状の変化を観察してみてください。 慢性疾患であれば、できれば1ケ月、短くて1週間、大好物を休んでみてください。 食事が原因であれば大抵なんらかの変化が見られるはずです。 皮肉なことに、体に悪い食物ほど好きで、いくら言われても止められない人が大半です。逆に言えば、 止めにくい飲食物ほど体調を悪化させていることになります。
  5. 食事以外に冷やすもの
    何よりも喫煙でしょう。代表的な血管疾患は閉塞性動脈硬化症です。 足の動脈が閉塞して痛みで歩行できなくなります。重症化すれば足が壊死に至りますが、 初期症状-は冷えです。必要な治療は血管拡張薬より禁煙です。ニコチンの血管収縮作用は強力です。 どんなに高価なお薬の効果もタバコ1本でぶっ飛んでしまいます。そのような病気にならなくても、 愛煙家の冷えは極めて難治です。禁煙しないで良くなる人は皆無です。 アルコールについては酒などの醸造系は温め、ウイスキーなどの蒸留系は冷やすと言われていますが、 長く飲んでいると、赤ら顔、手足のほてりなど、体に「熱を貯めていく」ケースが多いようです。 慢性疼痛を有する人では痛みを悪化させている場合があります。 お酒が痛みにどう関与しているかは休酒してみないとわかりません。 治療効果は、休酒を嫌がる人ほど有効です。皮肉なものです。
  6. 飲食物の注意により改善した尿失禁の一例
    症例は82歳、男性です。主訴は尿漏れです。 8年前、前立腺癌手術施行後、尿漏れしやすくなり、1年前からは一日中パットをあててきました。 立ち上がるときによく漏れます。夜間尿は5~6回あり、睡眠も充分ではありません。 近医に勧められ8月末に受診されました。飲酒、喫煙はしていません。 身長156cm。体重55kg。体温36.1℃。血圧117/57mmHg。脈拍数69/分。 中肉中背。漢方医学的には虚でも実でもなくその中間でした。 八味地黄丸(はちみじおうがん)など、いくつかの漢方薬を服用して頂きました。 しかし、ほとんど変わりませんでした。12月末に寒くなり、尿は昼8回以上、 夜間は7~8回に及び安眠できません。血圧も上昇し、180/90mmHgにも達しました。 そこで冷やす食事についてお話してみました。果物が冷やすと聞くや否や、にわかに表情を曇らせ、 ガックリと首を垂れました。果物は彼の大好物だったのです。あまりの落胆ぶりに、 これが症状悪化の原因に違いないと確信したぐらいです。 みかんは1日10個から1個に減らしました。1日12~15個食べていた、 いちごは止めて頂きました。すると、夜間尿が3~4回と半分以下に減少し、 眠れるようになりました。血圧も150/80mmHgに低下しました。 1ケ月後、小便の回数が減少し、おむつパットの使用が減じました。 2ケ月後、尿失禁は日中立ち上がるときはありますが、夜間は尿意がわかるようになり、 漏らすことがなくなりました。
  7. さいごに
    現代の勤労者は、体調が悪いとすぐ薬に走る傾向があります。鼻水がでる程度で風邪と思いこんで、 薬局等で薬を求めようとします。適当な薬がないと、次には高価なサプリメントに走ります。 しかし、人間の体はそのような高価な品々がなくても、充分機能できるように作られています。
    漢方医学を学習していると、我々がいつからか、生活の中に役立ってきた健康の知恵を失っていることに気づかされます。 冷え症は、医療というよりは、飲食、運動など、生活の知恵で相当程度まで改善し得る症状です。 それでも改善しない場合が漢方薬の出番です。次回は、冷え症に対する漢方薬について、お話しいたしましょう。

詳しくは↓
https://ibarakis.johas.go.jp/info_document/oh/kenko/kenko_1#s4

コラム水戸南町だより

▼早いもので、推進センターの勤務となってもうすぐ1年になろうとしています。 初めての仕事でもあり、バタバタしながらも、皆様のご協力を得て、何とか無事に1年が経過しました。 今年度は新規の業務として「メンタルヘルス対策支援センター業務」が本格的にスタートしたり、 事務所の移転業務など、とても大きな業務がありました。そして、年末にはビデオ等の貸出業務の廃止などがあり、 皆様には大変ご不便をお掛けすることとなりました。4月以降、皆様のお役に少しでも立てるよう 職員一同努力していきたいと考えていますのでよろしくお願いいたします。

▼平成22年度のセミナーがスタートします。講師の先生方と調整しながらセミナーの計画を作成しています。 今回は4月から6月分まで予定を掲載しました。まだ、調整中のセミナーもありますので、 決まり次第ホームページなどでご案内いたします。また、セミナーに関するご要望等がありましたらぜひお聞かせください。

▼今回、ホームページのトップページにメンタルヘルス対策支援センターの促進員Kさんが撮影した 写真を掲載してみました。偕楽園の梅と袋田の滝ですが、いかがでしたか? Kさんは登山が趣味で、仲間とあちこちの山に出かけているそうです。 素晴らしい山の写真もいつか掲載できるかもしれません。

▼今月の伊藤隆先生のお話は私にとってもとても参考になりました。 1月から2月にかけての長い風邪は「体を冷やしすぎたかな」と反省したりしています。 そう言えば、私も「みかん大好き人間」で、今年の冬も随分食べました。体を冷やす食べ物があるとは・・・・。 食べ物にも十分注意をしないといけないのですね。 でも、相変わらず、センター近くの果物屋に通っておいしい「デコポン」を食べ続けています・・・

▼「東京マラソン」の結果報告です。 当日は途中で雪が降るような寒い雨の中で、完走はしましたが、自分としては思うような走りではなく、 記録は3時間9分42秒でした。でも、風邪で1か月間、ほとんどまともに練習していなかったので、 それを考えると合格点でしょうか?東京マラソンはスタート地点とゴール地点が異なるので、 荷物をかなり早くトラックに積み込みをしなければならず、スタートラインへの整列もほぼ1時間前です。 雨の中を1時間立ちっぱなし状態で、「低体温症」で失速したランナーが多かったようです。 しかし、雨の中でもたくさんの方に応援していただき、とても楽しい東京マラソンでした。 来年もぜひ参加したいと思っています。皆様もいかがですか?本当に楽しい大会です。 初心者の方でも制限時間が7時間ありますのでちょっとの練習で完走できますよ。

▼体調も戻り、「東京マラソン」のリベンジをする予定だった3月21日の「荒川市民マラソン」 はすごい暴風のため中止に・・・・。自宅から最寄のJRの駅まで行ったのですが、電車は動かず、 大会は中止に。実は、荒川市民マラソンは私が最も相性の良い大会だったので、とても残念です。 東京マラソン、翌週の桜川市さくらマラソンと2回続けての雨で、今回は3回目。ついに大会が中止になってしまいました。 仲間からは「雨男」の異名が・・・。

▼次回予告!!次回は「ボストン便り」です。4月19日の「ボストンマラソン」に参加予定です。 「ボストンマラソン」は最も歴史のある大会で、「ランナー」も「応援の方」もとても「真剣」で 雰囲気が素晴らしい大会だそうです。ボストンの町並みも綺麗らしいのでとても楽しみです。 次回の「ボストン便り」をお楽しみに・・・


次回の第56号は、平成22年4月下旬配信予定です。
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