いばらき産保ニュース 第56号

発行日:2010/4/28
ホームページ:https://ibarakis.johas.go.jp/
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発  行:独立行政法人 労働者健康福祉機構
茨城産業保健推進センター 所長 小林 敏郎

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【新着情報】
【これから受講できるセミナー案内(無料)】
【センターからのお知らせ(お役立ち情報等)】
【メンタルヘルス対策支援センターの利用案内】
【漢方医から職場への処方箋(連載)】
【コラム:水戸南町だより】

新着情報

うつ病 健診でチェック…政府方針、11年度から

政府は職場でのストレスなどを原因としたうつ病など精神疾患の広がりに対処するため、 企業や事業所が実施する健康診断に精神疾患を早期に発見するための項目を盛り込む方針を固めました。 また、企業などのメンタルヘルス(精神衛生)対策を指導する国の専門職員の研修時間を2倍以上に増やすなど、 精神疾患対策に本格的に取り組みます。 対策は、厚生労働省の「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」が今月中にもまとめる提言に盛り込まれる予定で、 政府は総合的な自殺防止対策の一環として2011年度からの実施を目指します。 企業の健康診断は、労働安全衛生法で実施が義務付けられており、 身長や体重の測定、血糖検査、尿検査など実施すべき項目を労働安全衛生規則で定めています。 政府は同規則などを改正して、精神疾患のチェックを項目として盛り込む考えです。 長妻厚生労働相は19日、都内の労働基準監督署などを視察後、「何週間も何日も眠れないなど、 そういった項目を医師が聞いて、うつ病をチェックできないか検討したい」と述べました。 (読売新聞H22.4.20)

「肺がんなぜ減らないの?」

喫煙率は年々低下しているのに、肺がんで亡くなる人は増えている。 どうしてだろう。たばこは多くの発がん物質を含み、がんの原因の3分の1を占めるとされる。 なかでも肺がんは、喫煙と強く関係しており、喫煙者の方が男性で4.4倍、女性で2.8倍なりやすい。 日本での肺がんによる死者は1960年に5,000人余りだったのが、98年には5万人を超え、 胃がんを抜いてがんの種類別死亡原因のワースト1になりました。その後も増え続け、 2008年は約6万7000人が肺がんで亡くなっています。 でも、たばこを吸う人は減っているのに、なぜ? 国立がん研究センターたばこ政策研究プロジェクトリーダーの望月友美子さんは、 「がんは、正常細胞がゆっくりとがん化していく病気。このため、喫煙率低下の影響が表れるのには、 時間がかかる」と説明しています。 世界でいち早く、たばこによる健康被害に警鐘を鳴らし、1960年代半ばから消費量が減り始めた米国でも、 肺がん死亡率が低下に転じたのは90年代に入ってから。約25年かかりました。 日本人男性の喫煙率は60年代半ばから年々下がり、09年は39%にまで下がりました。 だが、たばこ消費量全体の伸びに歯止めがかかったのは90年代半ばになってから。 「米国の例をあてはめると、日本で肺がん死亡率が減るには、あと10年かかる計算になる」と、望月さん。 (読売新聞H22.4.13)

平成22年度世界禁煙デー及び禁煙週間」

厚生労働省より、平成22年度「世界禁煙デー」における取組及び「禁煙週間」の実施について公表されました。
この機会に禁煙対策の取組みを一層進めましょう。
1 世界禁煙デー 5月31日(月)
禁煙週間  5月31日(月)~6月6日(日)
2 禁煙週間のテーマ
「女性と子どもをたばこの害から守ろう」
※詳しくは↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/kin-en/10.html

石綿による健康被害の救済に関する法律に基づく特別遺族給付金等のご案内

石綿による疾病に気づいていない方を探しています。石綿による疾病は数十年前の仕事でも発症します。

  • 特別遺族給付金の請求期限は平成24年3月27日までです。
  • 労災保険給付の請求についても請求期限(時効)があります。

(連絡先) 茨城労働局労働基準部労災補償課(電話029-224-6217)
※詳しくは↓
https://jsite.mhlw.go.jp/ibaraki-roudoukyoku/library/ibaraki-roudoukyoku/oshirase/oshirase17.pdf

平成22年度全国安全週間実施要綱

厚生労働省より、平成22年度全国安全週間実施要綱が示されました。

  1. 趣旨
    全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な基本理念の下、 「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、 広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に、 一度も中断することなく続けられ、本年で83回目を迎えます。 この間、痛ましい災害を二度と起こさぬよう、事業場においては、 労使が協調して労働災害防止対策が展開されてきた。その努力により、 労働災害は長期的には減少してきています。 しかしながら、今なお、1,000人を超える尊い命が労働の場で失われているとともに、 労災保険新規受給者数は年間約54万人にも上っている。 また、立て続けに起きた化学工場における爆発災害など一度に多くの労働者が被災する痛ましい災害は跡を絶っておらず、 社会的に大きな関心を集めています。 一方、景気は着実に持ち直してきていますが、 なお自律性は弱く、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある中で、 企業における労働災害防止対策に係る活動が停滞することも懸念されています。 このような現状を看過することなく、労働者が安全・安心して仕事に打ち込むことのできる労働災害のない職場を目指し、 労働災害を一層減少させていかなければなりません。 そのためには、職業生活全般を通じた各段階における安全教育の徹底を図るとともに、 労使が一体となって職場の危険性又は有害性等の調査(以下、「リスクアセスメント」という。)等を実施していくことにより、 機械設備、作業等による危険をなくし、安全を先取りしていくことが不可欠です。 このような観点から、平成22年度の全国安全週間は、 「みんなで進めようリスクアセスメント めざそう職場の安全・安心」 をスローガンとして展開することとしています。 この全国安全週間を契機として、それぞれの職場において、労働災害防止の重要性について認識をさらに深め、 安全活動の着実な実行を図ることとする。
  2. 期間
    平成22年7月1日から7月7日までとします。
    なお、本週間の実効を上げるため、平成22年6月1日から6月30日までを準備期間とします。

※詳しくは↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/04/tp0420-1.html

「いばらき元気ウォークの日」

茨城県では、健康茨城21プランに基づ、健康づくりの一環として 毎月第1日曜日 「いばらき元気ウォークの日」 に制定しました。歩いて新たな発見と健康増進にチャレンジしてみませんか。

これから受講できるセミナー「2010年」

※ 先着順になりますので、お早めにお申込ください。
※ 有料駐車場については参加者のご負担となりますので、ご了承ください。 できるだけ公共交通機関をご利用ください。

<平成22年5月分>

  • 5月11日(火)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「作業環境測定結果の活用」
    講師:岩崎 芳明
    ※作業環境測定については実施するだけで、その結果を十分活用されていない企業が多いと思われます。
    作業環境測定結果を有効に活用し、より快適な職場づくりができるようその結果の活用についてご説明いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

  • 5月13日(木)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「茨城県内の原子力施設の概要と放射線安全管理の実際」
    講師:甲斐 洋
    ※茨城県内には東海村を中心に多数の原子力施設があります。
    これら施設の概要と放射線安全管理の実際についてご説明いたします。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

  • 5月18日(火)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「嗅覚による臭気測定方法と脱臭方法について」
    講師:番 博道
    ※見えない「におい」についての対策を労働衛生工学の専門である講師がご説明いたします。
    ※日医認定申請

  • 5月21日(金)午後3時~午後5時住友生命水戸ビル11階会議室
    「企業の保健室の漢方薬~産業ストレスを漢方で対処する~」
    講師:伊藤 隆
    ※メールマガジンに「漢方医から職場への処方箋」を掲載している講師の伊藤先生のセミナーです。
    直接、先生から説明を聞く良いチャンスです。ぜひ、いかがでしょうか。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

  • 5月25日(火)午後2時~午後4時鹿嶋勤労文化会館
    「勤労者の腰痛対策」
    講師:岡本 弦
    ※職業性疾病の中で圧倒的に多いのが腰痛です。勤労者の腰痛対策についてご説明いたします。
    鹿嶋地区で数少ないセミナーですので、鹿嶋地区の方はぜへご参加ください。
    ※日医認定申請
    ※産業看護職実力アップ申請

<平成22年6月分>

  • 6月7日(月)午後2時40分~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「メンタルヘルス・ケースカンファレンス」
    講師:山村 邦男
    ※このところ推進センターにメンタル不調者の個別事案の相談が増加してきています。
    「新型うつ病」などの対応に苦慮されている皆さん、一人で悩まず、 みなさんと話し合うことで解決策が見つかるかもしれません。

  • 6月8日(火)午後6時30分~午後8時30分県南生涯学習センター
    「写真で見る職場巡視のポイントと課題の把握の仕方について」
    講師:伊藤 進一
    ※夜間に実施して欲しいというご要望にお答えしての「夜間のセミナー」です。
    また、内容はベテラン講師による職場巡視のセミナーです。
    ※日医認定申請予定

  • 6月10日(木)午後2時~午後4時ワークヒル土浦
    「熱中症予防の新通達とWBGT指数の活用」
    講師:岩崎 芳明
    ※6月に入ると「熱中症」の季節です。熱中症予防については昨年行政通達が改正されました。
    新通達を踏まえてご説明を行います。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定

  • 6月18日(金)午後3時30分~午後5時東京医科大学茨城医療センター
    「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」(入門編)~第1回
    講師:市来 真彦、小野 真吾
    ※昨年大変好評だった参加型セミナーです。参加者が自ら考えながらセミナーに参加することで、 メンタルヘルスに関する知識が確実に身につくと好評です。ご希望の多い県南地区での開催です。 原則的に、毎回参加できる方が対象となります。特に、1回目の参加は必須となります。 現在、個別事案の対応で苦慮している方はぜひいかがですか?

  • 6月24日(木)午後2時~午後4時土浦市亀城プラザ
    「口腔領域でのメンタルヘルス対策~口臭の訴え~」
    講師:戒田 敏之
    ※「メンタルヘルス対策」を口腔領域から考えて見ましょう。v 講師はベテラン歯科医師です。大変好評なセミナーです。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定

<平成22年7月分>

  • 7月2日(金)午後3時30分~午後5時東京医科大学茨城医療センター
    「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」応用編(第1回)
    講師:市来 真彦、小野 真吾
    ※昨年大変好評だった参加型セミナーで、入門編の参加者を対象とした応用編です。

  • 7月2日(金)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「作業関連疾患~特に「糖尿病」対策について」
    講師:西宮 常代
    ※定期健診の有所見者が50%を超える状況が続いており、行政の最重点課題となっています。 作業関連疾患の中でも、国民病といわれる「糖尿病」対策は非常に重要です。
    ※産業看護職実力アップ申請予定

  • 7月6日(火)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「改訂「心の問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」について」
    講師:武田 繁夫
    ※昨年3月に改定作業が行われた「手引き」ですが、その改定作業の委員であった講師がわかり易く解説いたします。
    職場復帰対策で苦慮されている担当者が多いようですので、ぜひ参加されることをお勧めします。
    ※産業看護職実力アップ申請予定

  • 7月9日(金)午後2時~午後4時鹿嶋勤労文化会館
    「勤労者のメンタルヘルス対策」
    講師:千々岩 武陽
    ※鹿嶋地区で数少ないセミナーです。今、もっとも関心のあるメンタルヘルス対策についてのセミナーです。 日医と実力アップも申請予定です。ぜひ、鹿嶋地区の方のご参加をお待ちしています。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定

  • 7月14日(水)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「放射線と健康」
    講師:大原 潔
    ※放射線の治療が「がん」対策でここまできているのかと驚くような最新の情報を提供いたします。一般の方にもぜひお聞かせしたいセミナーです。 「がん」対策に興味のある方をお誘い合わせの上ご参加ください。
    ※日医認定申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請予定

  • 7月16日(金)午後2時~午後4時住友生命水戸ビル11階会議室
    「心をつかむ健康教育」
    講師:河島 美枝子
    ※長年健康教育に携わってきたベテラン講師がわかり易く健康教育についてご説明します。 従業員の健康教育に携わっている方にはとても参考になると思います。 参加者にも大変好評を得ているセミナーです。
    ※産業看護職実力アップ申請予定

<「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」>

企業の管理者にとってメンタルヘルス対策はとても重要になってきています。
そのような管理者を対象としたセミナーです。なお、産業保健スタッフの方にとっても良いセミナーだと思います。
「入門編」と「応用編」があります。初めての方はまず「入門編」にどうぞ。

  • 「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」(入門編)
    職場のメンタルヘルスについての基礎的な知識を中心に学びます。
    5回にかけて学んでいただきますので、原則として、5回参加できる方が対象となります。
    (特に、第1回目の「総論」については必ず受講していただきます。)
    昨年好評だったセミナーです。聞くだけでなく、 自らが参加することでメンタルヘルスに関する知識が一層深まるセミナーです。

    1. 日程とテーマ
      第1回6月18日(金)「総論」
      第2回8月6日(金)「各論その1休職者のフォロー①」
      第3回10月1日(金)「各論その2休職者のフォロー②」
      第4回12月3日(金)「各論その3社員教育についてラインケアを中心に」
      第5回平成23年2月4日(金)「まとめ」(ケーススタディを提示しますので、一緒に考えてみましょう!)
      ※6月のみ18日。8月以降は偶数月の第1金曜日
    2. 場所と開催時間(毎回同じです)
      • 場所:東京医科大学茨城医療センター(稲敷郡阿見町中央3-20-1)
      • 開催時間:午後3時30分より午後5時
    3. 定員:20名(先着順となります。)

※講義とグループワークを行います。主体的にディスカッションに参加して頂くことを希望します。
また社内の産業保健、産業精神保健についての現状を話して頂くことがありますのでご了解下さい。

  • 「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」(応用編)
    「企業の管理者のためのメンタルヘルス問題勉強会」(入門編)修了者を対象に、応用編として実施するものです。
    職場のメンタルヘルスにおいて「今、ここで」困っていることを解決する方法を一緒に考えていきます。
    毎回グループディスカッションをしていきますので、主体的な参加をお願い致します。
    事前に参加者の誰が事例提示するかを決めておき、提示された事例についてディスカッションをして行きます。
    注1) 必ず1回は事例を提示して頂く予定です。ご了解下さい。
    注2) 受講決定時に、提示を希望される事例についてうかがいます。
    事例については、以下のような提示を想定しています。
    例1) ラインケア教育・啓発の資料つくりの進め方
    例2) 休職者の担当医とのアポイントメントを取る際のコツ
    例3) 休職中の社員の状態把握のコツ
    例4) 産業医の有効な使い方
    例5) 社員が休職を申し出て来たら・・・
  1. 日程(7月2日より~奇数月の第1金曜日)
    第1回7月2日(金)
    第2回9月3日(金)
    第3回11月5日(金)
    第4回平成23年1月7日(金)
    第5回平成23年3月4日(金)
  2. 場所と開催時間(毎回同じです)
    • 場所:東京医科大学茨城医療センター(稲敷郡阿見町中央3-20-1)
    • 開催時間:午後3時30分より午後5時
  3. 定員:10名

<セミナー会場案内>

【注意】
「日医認定」とあるのは、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修です。
平成22年4月からは当推進センターでは「生涯研修」のみの実施となりますのでご注意ください。
「実力アップ」とあるのは、日本産業衛生学会産業看護職継続教育実力アップコース認定です。
申請中、又は申請予定も含みます。また、「予定」とあるのは、変更されることがあります。

センターからのお知らせ(お役立ち情報等)

「熱中症レッドカード」今年も配布いたします。

4月はとても寒かったですが、そろそろ気温もぐっと上がってくる気配です。
「熱中症対策」が重要な時期となってきました。
昨年は大変好評で、あっという間に「レッドカード」がなくなってしまいました。
今回、増刷をしましたので、ご希望がありましたらセンターあてお申込みください。
数に限りがありますので、大量のご希望には添えない場合もありますのでご了承ください。
なお、先着順になります。
※お申込はこちらから↓
https://ibarakis.johas.go.jp/info_document/oh/nechu

「禁煙」対策関係の資料を配布いたします。

「禁煙週間」にぜひ、禁煙対策を取り組みましょう。
1知って防ごう受動喫煙の害(A4サイズ、4ページ)
2今日から始める「禁煙」スタートブック(A5サイズ、8ページ)
※なお、部数に限りがありますので、先着順です。

産業保健の「相談」お待ちしています!!

当センターでは産業保健に関するあらゆるご相談に応じています。電話、FAX、メールでも結構です。
(※「メール」が便利です。)費用は「無料」ですので、お気軽にご相談ください。
また、「個人情報」は守られています。ご心配いりません。最近はメンタルヘルスに関する相談が大変増えてきました。
※相談フォームは↓
https://ibarakis.johas.go.jp/inquiry

ホームページをリニュアールしました

本年3月26日にホームページをリニュアールしました。できるだけ見易く、 利用し易いように改修したつもりです。今後も皆様のご意見などを踏まえより良い形にしていきたいと考えています。 ホームページに関してご意見がありましたらぜひお聞かせいただきたいと思います。
県内の写真等も掲載しています。ぜひ、ご覧ください。
※詳しくはこちらから↓
https://ibarakis.johas.go.jp

メンタルヘルス対策支援センターの利用案内

「メンタルヘルス対策支援センター」では、対面、電話、ファックス、メールによりメンタルヘルス 不調の予防から職場復帰までのメンタルヘルス全般についての相談、問い合わせに応じています。 メンタルヘルス対策促進員が事業場を訪問して制度の周知、助言を行っています。
平成22年度は管理者監督者の教育も実施いたします。 メンタルヘルス不調者の対応をどうしたらよいか、社内スタッフ・従業員への教育・研修をどうしたら良いか、 職場復帰支援プログラムはどのように作れば良いのかなど、メンタルヘルス全般についてのご相談に応じています。 
費用は無料です。

働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」のご案内

働く方、ご家族の方、事業者・上司・同僚の方、産業医等支援する方などが活用できるたくさんの情報が 閲覧できます。
 専門の相談機関、医療機関の名簿とか事例紹介など役立つ情報がたくさんあります。
※詳しくは↓
http://kokoro.mhlw.go.jp/

【漢方医から職場への処方箋(連載)】

「漢方医から職場への処方箋」伊藤隆

※当センターの産業保健相談員で、鹿島労災病院のメンタルヘルス・和漢診療センター長の伊藤隆先生が 「労働安全衛生広報」((株)企業通信社)に現在投稿している原稿をご紹介いたします。
なお、転載に当たっては出版社の許可を得ています。また、センターのホームページにも掲載しています。

第5回 血をめぐらす漢方薬 ~桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

  1. はじめに
    多くのご婦人が、生理や排卵などに前後して頭痛、腰痛、気分の不安定などに悩んでいます。 また、更年期には、ホットフラッシュ(発作的な熱感)、いらいら、冷えなどの症状を有する方が少なくありません。 こうした症状に対して漢方薬は極めて有力な治療手段です。 最近は産婦人科医でも、ホルモン補充療法よりも先に漢方薬を優先する医師が増えてきました。 今回の話題は、そんな女性のための漢方薬についてですが、実は男性に用いる機会もあるのです。

  2. お血(おけつ)とは
    すらすらとスムースに流れるべき血が病的に滞っている状態です。 俗に、婦人血の道症(ちのみちしょう)とも呼ばれます。正式にはお血(おけつ)病態と呼ばれます。 「お」※は第二水準にもない難しい字ですが、漢方医学ではこの文字を用います。 月経、あるいは更年期に関する症状だけではありません。 腰痛、脳脊髄血管障害などの血管疾患、さらに広い意味では便秘なども消化管の「お血」と考えられています。 お血は一部のアトピー性皮膚炎、慢性咳嗽の人においても関連している場合があります。 診断には、お血病態診断基準、通常お血スコアを用います(表1)1)。
     眼瞼周囲のクマ、黒ずんだ皮膚、皮膚のがさつき、口唇、歯肉の暗赤化、舌の紫暗色化、細絡(青スジ)、 皮下出血しやすい血管、痔疾などは、いずれもうっ血を示唆する所見です。臍傍周囲の皮下静脈はうっ血しやすく 、お血病態ではこの部に抵抗庄痛を表します。この所見は生理が近づくと出現し、終ると消失していく傾向があります。 生理間隔が一定しない月経異常、不妊症、生理周期に一致して増悪する皮膚症状、 頭痛などなど、お血が関与する病態は少なくありません。また男性においても、種々の血管障害患者に対して重要な薬です。 本稿では、お血に対する代表的な治療薬である桂枝茯苓丸をご紹介いたします。

  3. 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
    桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、牡丹皮(ボタンピ)、桃仁(トウニン)、茯苓(ブクリョウ) の五味から構成された処方です。本来は丸薬で、それぞれの生薬を粉にして熱した蜂蜜を加えて作られます。 通常は煎じ薬から作成したエキス製剤の形で病院、薬局で用いられています。 適応となる人は、比較的充実した体格(実証)で、前述の所見があって、 足が冷えて、顔がのぼせるタイプです。のぼせとは、赤ら顔を呈しやすい、 長く浴槽に浸かっていると気分が悪くなりやすい、少しのストレスで顔が熱くなるなどの症状を意味します。 漢方医学では、のぼせは気(き)が上衝しておこると考えています。 気が上衝すると、足の気が不足して、冷えとなります。すなわち、頭熱足寒、いわゆる冷えのぼせとなります。

  4. 構成生薬
    桂皮は気の上衝を鎮める主薬です。シナモンの名でお馴染ですね。 京都の八つ橋といえば、味を思い出させるでしょうか。植物名は肉柱(ニッケイ)ですが、ニッキとも言います。 中国南部からベトナムにかけての温かいところで生産されます。文字通り、肉桂の樹皮を用います。 主成分はケイアルデヒトで、発汗解熱作用、鎮静作用があります。動物実験では血流量を増加させ、 交感神経を刺激してノルアドレナリンを、遊離して強心作用を示します。 こうした作用によって、風邪も冷え症も温めて治療します。 芍薬、牡丹皮、桃仁はいずれもお血を治療する生薬です。芍薬と牡丹皮については、 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」でよく知られています。これは美人の例えですが、 実は女性の病の治療薬のことを示してもいたのですね。ただし、百合も漢方薬に用いますが、お血の薬ではありません。 芍薬の主成分はペオニフロリンです。平滑筋の筋緊張を緩め、痛みを抑えてくれます。 生理痛、腹痛、腰痛、手足の種々の痛み、しびれに対して有効です。芍薬は根を用いますが、 薬用にする芍薬は花を咲かせないようにあらかじめ花になる部分を茎から切断しておくと聞いています。 栄養分、すなわち薬効のある成分を花にとられないようにするからというのです。 いかに薬にするからといって、あの美しい花を切ってしまうなんて、可哀相な気がいたします。 牡丹も根ですが、芯を取り除いた根皮を用います。主成分はぺオノールです。炎症を抑え、免疫を賦活する作用があります。 また、芍薬とともに血小板凝集抑制作用、いわゆる血液をサラサラにする作用があります。桃仁は桃の種です。 主成分はアミグダリンです。炎症を抑え、痛みを鎮めます。下剤ではありませんが、牡丹皮とともに便通を促進する作用もあります。 最後の茯苓はマツホドというサルノコシカケ科の菌類です。松の木の切り株周囲の地面の下で、 根に付いて生息しています。先のとがったステッキ様の棒で切り株の周囲の地面をブスブスと刺して探します。 棒が茯苓にあたりますと特有の感触が得られるので、見つけることができるのだそうです。これを茯苓つきといいます。 茯苓は漢方医学では利水作用があるとされます。むくみによいのです。また鎮静作用もあります。 桂枝茯苓丸の副作用としては、ときに便が緩んだり、生理出血が増えたりすることがありますが、少ないです。

  5. 微小循環を改善する
    筆者はこの薬の研究に携わったことがあります。 この薬は血液の流れをよくする薬です。血小板凝集抑制よりも、 赤血球が集まりにくくなる作用が主と考えられています。赤血球の直径は8ミクロンですが、 20~40ミクロンの微小循環領域では赤血球は血管が狭いので、押し合いへし合いしながら、 そのつど身体を変形させて、くっついたり離れたりをくりかえして流れていきます。 赤血球はこうした動きをしながら組織に酸素を供給しているのです。 ところが、お血病態のヒトの微小循環を観察しますと、赤血球はまるで一塊に固まったようにして流れるのです。 血管によっては流れが停滞したり、逆行したりすることもあります。これでは組織に酸素を充分供給できません。 桂枝茯苓丸を服用しますと、赤血球同士の集合状態が散って、全体としてスムースに流れていくことが観察できます。 脳梗塞の後、しびれ感が持続していた患者さんで、 この薬の服用により、微小循環病態の改善とともに、しびれ感の軽快を得ることができた症例を少なからず経験しています。 また血液の粘度を測定してみると、服用前後で低下していくこともわかりました。お血の漢方薬が、女性の病気だけでなく、 脳血管障害後遺症の改善にも寄与することを証明できたのです。

  6. さいごに
    お血を治療する漢方薬は筆者が頻用する処方は、この他にも5~6種ありますが、 今回は最も基本となるお薬を紹介してみました。皆様の健康維持にお役立ちできれば幸いです。

【参考文献】
1)寺澤捷年他:お血証の症候解析と診断基準の提唱、日東医誌34,1,1983. ※「お」の字は「やまいだれ」と「於」の字から構成された字です。実際の文字はホームページをご覧ください。

詳しくは↓
https://ibarakis.johas.go.jp/info_document/oh/kenko/kenko_1

コラム水戸南町だより

▼「事業仕分け」第2弾。ご存知のとおり我が推進センターも対象となりました。 その結果は新聞等で報道されているので皆さんもご承知だと思います。結論は必要性は認めていただいたものの「事業規模縮減」です。 今後、センターがどのような方向に進んでいくのか不明です。 このメルマガを読んでいただいている方には今後ご不便をお掛けするようになるのではと ちょっと心配しているところです。

▼いよいよゴールデンウィークが始まります。今年のカレンダーは4月30日を休むと7連休、 5月6日と7日を休むと9連休です。天気予報も「晴れ」マークが続いています。 どこかにお出かけするのに最高でしょうか?今、筑波山周辺の山々の新緑が綺麗ですよ。 茨城県内にはそれ程高い山はありませんが、ハイキング、軽登山にピッタリの山がたくさんあります。 日頃のストレスをこの時期に発散しましょう。

▼「ボストンマラソン」の結果報告です。 感動しました!!レースは4月19日(月)午前10時(日本時間深夜11時)にスタートでした。 結果は3時間9分26秒と目標としていた3時間以内のタイムでは走れませんでしたが、予想通り素晴らしい大会でした。 あの「東京マラソン」と比べても比較にならない位です。田舎町の「ホプキントン」をスタートし、 「ボストン」の中心街でゴールするワンウェイのコースです。 沿道には絶えることのない応援の人、人で、ゴール前数キロは何重にもなった応援の中をゴールします。 しかも、その応援が「真剣」です。一緒のツアーの人達も全員が「自分が主役になったようで、とても感動した」と言っていました。
さすが、114回と世界で最も歴史のある大会です。ボストンの町もレンガの建物が多く、 とても落ち着いた街で気に入りました。マラソンをやられている方にはぜひ、お勧めしたい大会です。

▼次回予告!!次回、5月は「野辺山ウルトラマラソン報告」です。帰国して早々、 次はウルトラマラソン(100キロ)で最も厳しいという「野辺山ウルトラマラソン」に参加してきます。 八ヶ岳の麓「野辺山」を周回するコースで、標高差が1200メートル、制限時間が14時間という厳しい大会です。 まずは完走をめざします・・・


次回の第57号は、平成22年5月下旬配信予定です。
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