いばらき産保ニュース 第62号

発行日:2010/10/29
ホームページ:https://ibarakis.johas.go.jp/
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発  行:独立行政法人 労働者健康福祉機構
茨城産業保健推進センター 所長 小林 敏郎

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【新着情報】
【これから受講できるセミナー案内(無料)】
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【センターからのお知らせ(お役立ち情報等)】
【メンタルヘルス対策支援センターの利用案内】
【漢方医から職場への処方箋(連載)】
【コラム:水戸南町だより】

新着情報

平成21年度のリスク評価結果を踏まえた「化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会」報告書の公表

~酸化プロピレンなど4物質を特別規則の規制対象とし、製造・使用者に必要な防止措置を義務付けることなどを提言~

厚生労働省では、化学物質による労働者の健康障害を防止するため、 有害性が疑われる物質のリスク評価を行っています。 このほど、平成22年6月に取りまとめられた「化学物質のリスク評価検討会」における検討結果を踏まえ、 「化学物質による労働者の健康障害防止措置に係る検討会」(座長:菅野誠一郎 )を開催し、 有害性評価及びばく露評価の結果リスクが高いと判断された4種の化学物質について、具体的な健康障害防止措置の検討を行い、 報告書に取りまとめました。 同検討会では、対象とした1.酸化プロピレン、2.1,4-ジクロロ-2-ブテン、3.ジメチルヒドラジン、 4.1,3-プロパンスルトンのいずれについても、特定化学物質障害予防規則による規制等が必要とし、 リスクの程度に応じて製造・使用者に対して必要な措置を講じることを義務付けるよう、報告書に取りまとめました。 厚生労働省では、本報告書を受けて関係政省令の整備を予定しています。 また、これらの化学物質によるばく露を減らすため、政省令の改正・施行を待つことなく、 関係事業者には適切な管理を行うよう行政指導する予定です。
※詳しくは↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ttrl.html

11月に「労働時間適正化キャンペーン」を実施

~11月6日には全国一斉電話相談~

厚生労働省では、長時間労働や、これに伴う問題の解消を図るため、11月を「労働時間適正化キャンペーン」期間とし、 全国一斉の電話相談の開催(11月6日(土))をはじめ、使用者団体・労働組合への協力要請、 リーフレットの配布などによる周知啓発などの取り組みを集中的に実施します。 労働時間の現状を見ると、 統計データ(※)からも分かるように、依然として改善が必要な状況にあります。 長時間労働を抑制し、労働者の健康を確保するといった改正労働基準法の趣旨なども踏まえ、 使用者のみならず、労働者や労働組合、産業保健スタッフなど、すべての関係者の理解を得て、 労使が一体となった取り組みが行われることが重要です。

  1. 30代男性で週60時間以上働く労働者の割合が18.0%であるなど、 長時間労働の実態が見られる。(平成21年総務省調査)
  2. 「過労死」などの事案で労災認定された件数が293件となるなど、過重労働による健康障害が多数発生している。 (平成21年厚生労働省調査)
  3. 労働基準監督署による賃金不払残業の是正指導事案が多くみられる。(平成21年厚生労働省調査)

※詳しくは↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uefi.html

うつ「労災」認定迅速化へ

厚生労働省は、業務上のストレスが原因でうつ病などの精神疾患になった人の労災認定を迅速化するため、 労災認定の「判断指針」を改正する方針を固めた。  現在、平均8.7か月(昨年度)かかっているが、申請者から「治療や職場復帰が遅れる」との声が出ていた。 同省では6か月以内の認定を目指す。15日から始まる専門家の検討会で協議し、来夏までの改正を目指す。(読売新聞 10.15)

ファイザー製薬が「禁煙補助薬」の供給ができないことを発表

弊社の禁煙のための飲み薬(チャンピックス錠)の需要が急激に増加し、 弊社製造販売の飲み薬による禁煙治療を開始することがここ数ヶ月難しい状況です。
チャンピックスによる禁煙をご希望される方にはご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。  現在、弊社では多くの方々の禁煙治療をサポートするために、生産量の拡大に全力を注いでおります。 現時点では、遅くとも来年1月からは新規の方への治療を開始できる供給体制を整えられる予定です。
※詳しくは↓ 
http://www.sugu-kinen.jp/

これから受講できるセミナー「2010~11年」

※ 先着順になりますので、お早めにお申込ください。
※ 有料駐車場については参加者のご負担となりますので、ご了承ください。 できるだけ公共交通機関をご利用ください。

<平成22年11月分>

  • 11月2日(火)午後1時30分~午後2時30分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「呼吸用保護具に係る関係法令について」
    講師:大津 徳男(茨城労働局労働衛生専門官)
    ※呼吸用保護具について、法令上どのように規定されているかを行政の専門官が詳しく解説いたします。 このセミナーに続いて、マスクについての実地研修も計画していますので、併せて受講してください。(単独の受講も可能です。) ※日医認定(更新)申請予定
  • 11月2日(火)午後2時30分~午後4時30分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「粉じん作業等における呼吸用保護具の役割~性能と構造、フィッティングチェックについて~」
     講師:木村 菊二(産業保健相談員、労働科学研究所名誉研究員)
    ※マスクの専門家である講師が粉じん作業についての呼吸用保護具の役割、性能と構造、 フィッティングチェックについて、参加者に体験してもらいながら説明を行っていきます。 当日はこのセミナーの前に、法令のセミナーもありますので、併せて受講してください。 (単独の受講も可能です。)
    ※日医認定(実地)申請
  • 11月4日(木)午後1時30分~午後4時30分 日立オートモティブシステムズ(株)佐和事業所(ひたちなか市高場2520)
    「産業医の職場巡視について(実習)」 
    講師:中谷 敦(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ産業医)
    ※産業医として経験豊富な講師が実際の工場を巡視しながら、職場巡視のポイントについて説明いたします。 募集定員が少ないので、お早めにお申込みください。定員は20名です。(先着順
    ) ※日医認定(実地)申請
  • 11月16日(火)午後3時半~午後5時半 住友生命水戸ビル11階会議室
    「管理職のためのメンタルヘルス・マネジメントセミナー(Ⅱ)~管理職のためのコミュニケーションスキル~
    講師:常磐大学人間科学部准教授・臨床心理士 馬場 久美子先生
    ※メンタルヘルス不全の3つのサイン(身体面、行動面、精神面)への気づきと、 それぞれのサインが現れた時の留意点、傾聴とコミュニケーションについて説明します。4回シリーズの2回目です。
  • 11月19日(金)午後2時~午後4時 県南生涯学習センター
    「作業関連疾患~特に「糖尿病」対策について」 
    講師:西宮 常代(産業保健相談員、西宮医院副院長)
    ※作業関連疾患としての「糖尿病」対策について分かりやすく説明いたします。ご要望の多かった県南地区での開催です。
    ※日医認定(専門)申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 11月20日(土)午後1時30分~午後5時20分 ホテルグリーンコア土浦
    「産業医に対するメンタルヘルス対策等研修会」 
    講師:友常祐介(日本原子力研究開発機構産業医)、 中谷敦(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ産業医)
    ①労働安全衛生法における職場のメンタルヘルス対策
    ②職場復帰支援対策
    ③労働安全衛生法における長時間労働に対する医師による面接指導等の手法
    ※今年度は県南地区での開催としました。
    ※厚生労働省からの委託事業として労働者健康福祉機構が受託し実施するものです。
    ※日医認定(専門3.5単位)申請
  • 11月25日(木)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「産業保健懇談会 職場のストレスとメンタルヘルス~最近の動向と課題~」
      講師:原谷 隆史(独)労働安全衛生総合研究所 作業条件適応研究部ループ 部長)
    ※講師の講演の後、講師との意見交換を行う予定です。メンタルヘルス対策についての新しい情報を得る良い機会です。 たくさんの方の参加をお待ちしています。
    ※日医認定(専門)申請
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 11月27日(土)午後1時30分~午後4時40分 ホテルグリーンコア土浦
    「精神科医等に対する産業保健に関する研修」 
    講師:友常祐介(日本原子力研究開発機構産業医)、 中谷敦(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ産業医)
    ①産業保健概論、職場のメンタルヘルス対策、職場復帰支援対策
    ②職場のメンタルヘルス対策の事例検討
    ※今年度は県南地区での開催としました。
    ※厚生労働省からの委託事業として労働者健康福祉機構が受託し実施するものです。
    ※日医認定(専門3単位)申請

<「メタボ対策」集中セミナー>

11月13日(土)午後1時30分~午後5時 茨城県立健康プラザ
「食生活改善と運動習慣でメタボリック・シンドローム予防~スマートダイエット、 スマートエクササイズで元気長寿実現~」

  1. 健康講話(総論)
    講師:筑波大学大学院人間総合科学研究科 スポーツ医学専攻 教授 田中喜代次
  2. スマートダイエット(食事栄養)講話
    講師:筑波大学発研究成果活用企業 (株)THF 管理栄養士 塙良子
  3. スマートエクササイズ(運動実習)
    講師:筑波大学大学院人間総合科学研究科 体育学専攻、(株)THF健康運動指導士 大月直美

※メタボ対策でたくさんの実績を上げている筑波大学の田中喜代次教授にお願いして企画した集中セミナーです。 総論、食事・栄養、運動という3つの部門の講師が具体的な事例を踏まえ、どのような取組みをしたら良いかを説明いたします。 たくさんの方が参加しやすいように土曜日の午後に計画しました。
※運動の実技がありますので、運動のできる服装、運動靴でご参加ください。
※日医の産業医の単位と看護実力アップの単位についてはすべてを受講しないと対象になりませんのでご注意ください。
※日医認定(実地3.5単位)申請
※産業看護職実力アップ申請

<平成22年12月分>

  • 12月6日(月)午後2時40分~午後4時 中央ビル会議室
    「メンタルヘルス・ケースカンファレンス」 
    講師:山村 邦男(産業保健相談員、山村医院院長)
    ※現在、対応に困っている事例をお持ちの方、また、事例がなくても参加可能です。少人数のセミナーですので、 講師からじっくりアドバイスを受けることができますよ。
  • 12月8日(水)午後2時~午後4時 鹿島建設・仙波・山本特定建設共同企業体朝日トンネル本体工事現場 (土浦市小野1378-1)
    「職場巡視のポイントと課題の把握の仕方」(実地研修) 
    講師:伊藤 進一(産業保健相談員、安全コンサルタント)
    ※本研修ではトンネル工事現場での職場巡視の方法について研修を行うものです。なお、本工事は筑波連山南東部の朝日峠付近で、 NATM(ナトム)工法で施行されており、全長1784メートル(土浦工区は732メートル)のトンネルです。 トンネル工事現場での研修は滅多にできませんので、大変貴重な研修です。ただし、会場の関係で先着20名とさせていただきます。
    ※参加する場合の注意事項

    1. 参加者の服装については、トンネル工事建設現場での研修に相応しい服装でご参加ください。
      (例)

      1. 作業着(スカートは不可)
      2. 安全靴(ハイヒールは不可)
      3. 防じんマスク
      4. 軍手
        ※ヘルメットについては、施工業者より借用予定です。
    2. 現場での研修ですので、集合時間は厳守です。遅刻した場合は受講をお断りすることがありますので、予め、ご了承ください。
    3. 工事現場は危険な箇所もありますので、施工業者及び当センタースタッフの指示に必ず従って行動してください。
    4. 会場にお車で来られる場合は、施工現場の指定の駐車場に駐車していただくことになります。
      (駐車場については後日お申込みいただいた方に別途ご案内いたします。)

     ※日医認定(実地2単位)申請予定

  • 12月17日(金)午後6時30分~午後8時30分 県南生涯学習センター
    「過労死等の脳・心臓疾患労災認定のしくみ~脳・心臓疾患の労災認定基準の解説」
     講師:飯塚 克己((社)茨城県トラック協会広報指導部長、前茨城労働局労働保険徴収室長)
    ※本研修会では、「脳・心臓疾患の認定基準」の制定の経緯から内容、労災か否かの判断ポイント、 運用の実際・留意点、具体的な業務上外の事例について講義します。
    ※日医認定(更新)申請予定
  • 12月20日(月)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「管理職のためのメンタルヘルス・マネジメントセミナー(Ⅲ)~ 「治療中の部下への関わり方と復帰にあたって配慮すべきこと」
     講師:的場 政樹(袋田病院院長)
    ※本研修は、管理監督者を対象に、治療中の部下への対応方法や、職場復帰にあたって必要な情報や具体的な進め方について、 事例も交えながら、演者の産業医及び主治医としての豊かな経験を基に説明します。
    ※日程が変更になりました。

<平成23年1月分>

  • 1月14日(金)午後2時~午後4時 住友生命水戸ビル11階会議室
    「管理職のためのメンタルヘルス・マネジメントセミナー(Ⅳ)~職場のメンタルヘルス対策の進め方~」
    講師:小川 邦治 (日立製作所日立健康管理センタカウンセラー・臨床心理士)
    ※4回シリーズの最終回です。職場のメンタルヘルス対策の重要な役割を担う管理職の方がどのように メンタルヘルスに取り組んだら良いかを分かり易く説明します。

<平成22年度産業看護職研修(1)>

  1. 1月15日(土)午前9時~午前10時30分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「産業組織における事業者と労働者の責任」 
    講師:青山 努(茨城産業保健推進センター副所長)
  2. 1月15日(土)午前10時40分~午前11時25分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「作業環境の評価に基づく作業環境管理」
     講師:岩崎 芳明 (産業保健相談員、(株)三菱化学アナリテックつくば分析事業所長)
  3. 1月15日(土)午前11時25分~午前12時10分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「適正な作業条件の設定と産業看護職の役割」
     講師:岩崎 芳明 (産業保健相談員、(株)三菱化学アナリテックつくば分析事業所長)
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 1月18日(火)午後2時~午後4時 県南生涯学習センター
    「勤労者の腰痛対策」 
    講師:岡本 弦(鹿島労災病院副院長・勤労者脊椎・腰痛センター長)
    ※業務上疾病の中で最も多いのが腰痛です。臨床の現場でたくさんの腰痛の患者を診療してきた講師が分かり易く説明します。
    ※日医認定(専門)申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 1月20日(木)午後6時30分~午後8時30分 住友生命水戸ビル11階会議室
    「メンタルヘルス不調者の職場復帰に当たっての産業医の役割について」
    講師:中谷 敦(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ産業医)
    ※産業医としてたくさんのメンタル不調者の職場復帰に携わってきた講師がメンタル不調者の職場復帰に当たっての 「産業医」の役割についてご説明します。ご要望の多かった夜間のセミナーです。
    ※日医認定(専門)申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請
  • 1月25日(火)午後2時~午後4時 県南生涯学習センター
    「最近の労働衛生行政について~関係法令の改正点等~」 
    講師:大津 徳男(茨城労働局労働衛生専門官)
    ※最近の労働衛生行政について関係法令の改正点等を踏まえて説明を行います。
    ※日医認定(更新)申請予定
    ※産業看護職実力アップ申請

<セミナー会場案内>

【注意】
「日医認定」とあるのは、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修です。
平成22年4月からは当推進センターでは「生涯研修」のみの実施となりましたのでご注意ください。
「実力アップ」とあるのは、日本産業衛生学会産業看護職継続教育実力アップコース認定です。
申請中、又は申請予定も含みます。また、「予定」とあるのは、変更されることがあります。

関連団体の実施するセミナーの利用案内

平成22年度健保連保健師・看護師連絡協議会研修会について

長引く不況や労働環境の変化に伴い、働く人ばかりでなく、企業組織も沈滞化しています。 産業保健においても、メンタルヘルス不調への対応だけでなく、仕事のモチベーション、 満足度などを包括的に見て、前向きにいきいきと働けるような視点でのサポートが必要になってきています。 組織自体の生産性が向上し、活性化されないと働いている人もいきいきと元気に働くことができないことでしょう。 そこで今回は、産業保健スタッフとして、働く人や組織をどのような視点で捉え、 どのようなメンタルヘルス対策を講じていけば、働く人々も組織もいきいきと元気にすることができるのか、 行動心理および組織行動科学の視点から永島先生にご教示いただき、働く人々や組織の支援に役立てていきたいと考えております。 この研修は、今後の活動に役立ち現場で活かせる知識の習得ができる機会となることと思いますので、 是非、皆様お誘い合わせの上ご参加ください。また、折角の機会ですので、 総務・勤労を担当する部門の方々のご参加もお待ちしています。

  1. 日 時
    平成22年11月18日(木)13:45~16:15
  2. 場 所
    日本原子力研究開発機構 テクノ交流館 リコッティ
    (JR東海駅東口から徒歩3)
    〒319-1118茨城県那珂郡東海村舟石川駅東三丁目1番1号
    TEL 029-306-1155 FAX 029-282-1166
  3. 研修内容
    『働く人と組織を元気にするメンタルヘルス対策』
    講 師 :労働衛生コンサルタント事務所 元気げんき所長 永島 昭司 先生
    日本産業衛生学会認定産業看護職継続教育実力アップコース認定
    実力アップ  Ⅱ-2-(1) 1単位、Ⅳ-3-(4) 1単位
    *産業看護職継続教育手帳(実力アップコース)をご持参ください。
  4. 参加費
    健保連保健師看護師・連絡協議会会員は無料、当会員外は2,000円
    参加する方は、平成22年11月5日(金)までに、所属・氏名・連絡先電話番号を記入の上、 郵送またはメールで連絡をお願いします。
    〒312-8505 茨城県ひたちなか市稲田1410
    日立オートモティブシステムズ株式会社 東海佐和診療所
    保健師 木幡 雅子
    メール:※受付は終了しています。
    Tel:029-275-1823

センターからのお知らせ(お役立ち情報等)

産業保健の「相談」お待ちしています!!

当センターでは産業保健に関するあらゆるご相談に応じています。電話、FAX、メールでも結構です。(※「メール」が便利です。)
費用は「無料」ですので、お気軽にご相談ください。
また、「個人情報」は守られています。ご心配いりません。最近はメンタルヘルスに関する相談が大変増えてきました。
※相談フォームは↓
https://ibarakis.johas.go.jp/inquiry

メンタルヘルス対策支援センターの利用案内

「メンタルヘルス対策支援センター」では、対面、電話、ファックス、メールによりメンタルヘルス 不調の予防から職場復帰までのメンタルヘルス全般についての相談、問い合わせに応じています。 メンタルヘルス対策促進員が事業場を訪問して制度の周知、助言を行っています。
平成22年度は管理者監督者の教育も実施いたします。 メンタルヘルス不調者の対応をどうしたらよいか、社内スタッフ・従業員への教育・研修をどうしたら良いか、 職場復帰支援プログラムはどのように作れば良いのかなど、メンタルヘルス全般についてのご相談に応じています。 
費用は無料です。

働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」のご案内

働く方、ご家族の方、事業者・上司・同僚の方、産業医等支援する方などが活用できるたくさんの情報が 閲覧できます。
 専門の相談機関、医療機関の名簿とか事例紹介など役立つ情報がたくさんあります。
※詳しくは↓
http://kokoro.mhlw.go.jp/

【漢方医から職場への処方箋(連載)】

「漢方医から職場への処方箋」伊藤隆

※当センターの産業保健相談員で、鹿島労災病院のメンタルヘルス・和漢診療センター長の伊藤隆先生が 「労働安全衛生広報」((株)企業通信社)に現在投稿している原稿をご紹介いたします。
なお、転載に当たっては出版社の許可を得ています。また、センターのホームページにも掲載しています。

第11回 体に悪い「薬」をやめよう  ~薬とサプリメント~

はじめに

健康の秘訣、それは体に悪い物をやめることにあります。 現代ではテレビ等にてからだによい薬、サプリメント、健康器具の情報が氾濫しています。 誰かにとって良い「薬」は必ず誰かの「毒」になります。これは、薬理学を少し勉強すれば誰でも分かることです。 毎日頂くご飯でも、下痢や嘔吐のときは症状を悪化させることがあります。人間の体は常に変化しています。 常に体に良い「物」なんてこの世にはありえません。体の変化に応じた、その時々の対応こそが漢方医学の最も大切なところなのです。

その1 消炎鎮痛薬 
  1. 長期服用すれば副作用は必発
    痛みのために鎮痛薬を服用している人がとても多いです。鎮痛薬は1~2回ならともかく、 長期に服用すれば、副作用は大なり小なり必ず出現します。症状は胃炎、胃潰瘍に限りません。 ご病気が関節リウマチでもない限りは、まず鎮痛薬を止めることを考えてみてください。 医師は貴方を治そうとしているのではありません。貴方の希望で処方しているだけなのです。
  2. 薬が頭痛をきたす
    頭痛持ちの方は鎮痛薬をよく服用しています。鎮痛薬に依存してきますと、 薬の作用が切れると頭痛がおこります。すなわち、治療薬であるべき薬で頭痛をおこしている状態なのです。 薬物依存性頭痛と呼ばれています。鎮痛薬を服用していて1カ月に15日以上頭痛に悩まされている方はその可能性があります。 薬物をやめないと治りません。筆者は漢方薬を併用しながら、頭痛薬を減らしていきますが、 何よりも薬をやめるのだというご本人の決意が治療上不可欠です。
  3. かぜ薬がかぜを長引かせる
    かぜ薬には消炎鎮痛薬が使われています。かぜを長引かせないコツをお教えしましょう。 症状のひどいときに少しだけ服用するのです。購入したからといって全部服用しなくてよいのです。 インフルエンザのときには、解熱薬は原則用いません。発熱が体の免疫能を高めてウィルスをやっつけてくれるからです。 発熱は、通常は3日前後で治るはずですが、1日3回解熱薬を飲み続けていくと、長引く場合がでてきます。 筆者の経験では、かぜ等で発熱が1週以上持続する例の多くが解熱薬を使いすぎている症例です。 熱が39℃を超えて最もしんどいときに少しだけ服用する、その程度の使用が理想と考えています。
  4. 舌に潰瘍ができた症例
    筆者が苦労した患者さんのことをお話しいたしましょう。 65歳の女性で、難治性の舌潰瘍(舌の粘膜がえぐれてしまった状態)で、 手術までして傷を塞いだのですが、その後も潰瘍を繰り返してきました。舌の痛みは漢方の得意とする分野ですが、 この方はなかなか良くなりません。ある日カルテを見ているときに、整形外科から鎮痛薬が処方されていることに気づきました。 足の関節痛のために、数年間毎日服用し続けてきたのです。中止をお勧めしましたが、 家事と仕事ができなくなると拒否されました。舌の潰瘍はさらに続き、歯科口腔外科より再手術が勧められました。 そこでようやく鎮痛薬をやめてみたところ、舌の痛みが和らぎ漢方薬も効くようになりました。手術を行わずにすんだのです。 足の関節痛に対しては鍼で対応しています。鎮痛薬が舌の潰瘍の原因だったのです。
  5. 難治性の下痢をきたした症例
    80歳の男性で、頸椎症による麻痺のために手術が予定されています。 ところが、4カ月前から原因不明の下痢がひどく、1日に10回以上もあり、 栄養不良のために全身状態が悪化しました。強力な下痢止め薬を数種用い、さらに漢方薬も試みましたが、 下痢の止まる気配は全くありません。このまま続けば、手術どころか、生命が危ぶまれる状態でした。 ある日の訪室時、入院時に中止したはずの鎮痛薬を目にしました。患者さんが痛がるので結局続けていたのでした。 「この薬やめましょう」と言いますと、患者さんは「先生、これを飲まないと痛みがさらに悪化するので困るんです」と抵抗されましたが、説得して中止させました。翌日より下痢の回数が著減して、3日後には、あれほどしつこかった下痢はほぼ終息しました。翌週、無事頸椎の手術をすることができました。 舌潰瘍、下痢は鎮痛薬の副作用としては珍しい症状です。 しかし、鎮痛薬を長期内服して、何らかの副作用がでてくることは不思議でも何でもありません。
その2 漢方薬

「漢方薬」にも副作用はあります。それゆえに副作用のないように用いる伝統医学的な用い方が重視されています。 ”黄ごん”は抗アレルギー作用、抗炎症作用があって、 慢性の炎症疾患の治療には欠くことのできない重要なお薬です。 しかし、筆者の病院で調査してみたところ、服用した人の1%に肝機能障害が出現していました。 自覚症状はほとんどありませんので、服用して1~2カ月後に1回は採血を勧めています。 肝機能異常が出現しても原因生薬を抜けばたちどころに改善しますが、一度異常値を呈した方は、 再度服用すると繰り返しますので注意が必要です。これは通常の薬剤アレルギーと同様です。 甘草(かんぞう)の副作用は、血圧上昇、浮腫、尿量減少です。女性、高齢者、むくみやすい人に出現しやすいとされます。 出現頻度は服用例の3%でした。こちらはその時々の体調によります。

その3 サプリメント
  1. 歴史が違う サプリメントも漢方薬も基本は天然物なので、似通ったイメージがあるためか、よく質問されます。 サプリメントの問題は新しい「商品」であることです。来年も同様に支持(販売)されているものか、 分かったものではありません。例えば、一世を風靡した紅茶キノコは今どこにいったのでしょう? 蟹の甲羅からとったキチンキトサンは?音楽でいえば、漢方薬を超クラシックとすれば、 サプリメントははやりのヒット曲のような存在です。 こうした実績の乏しい輩と少なくとも2,000年以上用いられてきた漢方薬とどちらが信頼できるのか、答えは明らかです。 しかし、同次元に思っている方が多いのも事実です。
  2. 漢方薬をやめてサプリメントを選んだ症例 末期がんの患者さんが漢方薬を飲んで体調を維持されていました。 あるとき、「先生にはずいぶんお世話になり感謝していますが、息子が30万円もするキノコのエキスを購入してくれたので、 そちらを服用することにします。ありがとうございました」と申されて去っていかれました。なんと愚かな決断をとは思いましたが、 反対できませんでした。マウスを用いた薬理実験で漢方薬が癌の転移を抑制する結果はでているのですが、臨床的なデータは乏しいのです。 情けないのですが、そのような研究ができるほど漢方業界は儲かりません。 漢方薬の売り上げをすべて合計しても、一錠の抗高脂血症薬の売り上げに達しません。 同次元の研究成果を期待する方が無理です。農産物でありながら、 2年ごとの薬価改訂では、他の合成医薬品と同様に値下げを強いられてきています。 しかも、昨年末、行政仕分けの対象にもなり、反対の署名運動が行われたことは記憶に新しいところです。弱い業界なのです。
  3. 副作用がある 通信販売で購入したロイヤルゼリーで肝機能障害をきたした人がいます。 漢方治療中の患者さんで、肝機能障害が判明したので、漢方薬を中止したのですが、 治らないのです。他に何か飲んでますか?と尋ねたら、ロイヤルゼリーを飲むことを私が許していたと言うのです。 試みに中止したところ肝機能障害はたちどころに改善しました。原因がロイヤルゼリーそのものか、添加物かはわかりませんが、 サプリメントも決して安心できません。
さいごに

江戸時代の書物にこんな一節があります。 「病を得て医師にかからぬは中医を得たりと」 病気にかかって医師にかからないのは、中くらいの医師にかかったのと同じくらい良いことだ―― これは下手な医師にかかったら病気が悪化してしまうことを皮肉ってるのです。
医師の立場からすると、やめるべきでない薬が少なくありません。 しかし、薬のせいで体調を悪化させている可能性がある場合は、薬をやめることを選択肢の中に入れてみましょう。 信頼できる医師、薬剤師に相談できることを祈ります。

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https://ibarakis.johas.go.jp/info_document/oh/kenko/kenko_3#s1

コラム水戸南町だより

▼タバコの値上げの結果はどうなったのでしょうか?売り上げが減ったのは、 「買いだめ」の影響だという話もあるようですが、 実際、「喫煙者」は減っているのでしょうか?皆さんの事業所ではどうでしょうか? なお、当センターは「当然?」喫煙者はゼロです。製薬会社で「禁煙補助薬」が足らないそうですから、 禁煙をしようとしている方が増えているのは間違いないでしょうか。

▼「東京マラソン」当選しました。昨年に続いての当選でとても嬉しいですね。 たくさんの方が申し込んでいるので、本当にラッキーでした。来年2月の大会に向けて、 しっかりトレーニングをしていかないと・・・。皆さんはいかがでしたか?

▼今シーズンの初レースの結果です。10月10日に栃木県の「さくら市マラソン」(10キロ)に出場しました。 記録は38分14秒ということで、シーズン当初としてはまあまあの記録でした。 残念なことに、あと1人2秒差で年代別6位入賞を逃すという惜しいレースでした。

▼来月の予告。11月はいよいよ「つくばマラソン」で今シーズン最初の「フルマラソン」です。 フルマラソンはしっかりトレーニングをして、体調をしっかり整えないと思うようなレースはできません。 しばらく、緊張感のある生活が続きます。


次回の第63号は、平成22年11月下旬配信予定です。
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