いばらき産保ニュース第133号

発行日:2016年11月18日

ホームページ:http://ibarakis.johas.go.jp/
発 行:独立行政法人 労働者健康福祉機構
茨城産業保健総合支援センター 所長 小松 満


【新着情報】

  1. ストレスチェック実施促進のための助成金登録届出期間と支給申請期間が延長されました
  2. 労働安全衛生法施行令などが改正されました(平成29年3月1日施行)
  3. 労働安全衛生法施行令及び特定化学物質障害予防規則等が改正されます(平成29年1月1日施行予定)

【お知らせ】

  1. 第7回過労死等防止対策推進協議会 配布資料
  2. 平成27年労働安全衛生調査(実態調査)の概況
  3. 茨城衛生管理者協議会平成28年度第2回研修会(12月1日)のお知らせ
  4. 平成28年度健康づくり指導者研修会(12月16日)のお知らせ
  5. 日本医師会認定産業医制度産業医学研修会における受講者の本人確認について

【これから受講できるセミナー案内(無料) 12月~1月開催セミナー】

【労働衛生専門職より】

【コラム:水戸南町3丁目だより】

新着情報

◇ストレスチェック実施促進のための助成金(労働者数50人未満の事業場が対象です)登録届出期間と支給申請期間が延長されました

・事業場登録期日   11月30日→12月28日

・助成金支給申請期日 1月31日→2月15日

詳しくは、こちらをご覧ください。(労働者健康安全機構のサイトにリンクします)

◇労働安全衛生法施行令などが改正されました(平成29年3月1日施行)

亜硝酸イソブチルなど27物質がラベル表示・SDS交付・リスクアセスメントの対象に追加されます。

詳しくはこちらをご覧ください。(厚生労働省のHPにリンクします)

◇労働安全衛生法施行令及び特定化学物質障害予防規則等が改正されます(平成29年1月1日施行予定)
・オルト-トルイジンが特定化学物質(第2類物質)に追加されます。
・経皮吸収によって健康影響を及ぼす可能性が高いとされている物質について、シャワーなどの洗浄設備と不浸透性の保護衣などの使用が新たに義務付けられます。

詳しくはこちらをご覧ください。(厚生労働省のHPにリンクします)

※最近の労働安全衛生法施行令などの改正について 平成28年12月1日18時30分~開催セミナー (ワークヒル土浦) 
「職業性がんの発生と化学物質管理~法改正を活かした産業医巡視~」で説明します。

【お知らせ】

▼第7回過労死等防止対策推進協議会 配布資料 (厚生労働省のサイトにリンクします)

平成27年労働安全衛生調査(実態調査)の概況 (厚生労働省のサイトにリンクします)

▼茨城衛生管理者協議会平成28年度第2回研修会のお知らせ

テーマ:「ストレスチェック、まもなく初年度終了!成功事例、失敗事例から学ぶ
       ~現場事例を有効活用し、次年度の準備のために~」

講師:鈴木弘美(産業カウンセラー、茨城産業保健総合支援センター メンタルヘルス対策促進員)
     石川秀明(衛生管理者)

日時:平成28 年12 月1 日(木)13:30~16:30

場所:ワークプラザ勝田多目的ホール(ひたちなか市東石川1279番地)

申込・問合先:茨城労働基準協会連合会(029-225-8881)

▼平成28年度健康づくり指導者研修会「健康づくり支援(ストレスマネジメント)研修会」のお知らせ

日時:平成28年12月16日(金)13時20分~16時00分

場所:茨城県立健康プラザ2階 健康づくり研修室

講義:「ストレスの適切な理解と基本的対処」

ワーク:「ストレス軽減のためのワーク~ストレスマネジメントに役立つ技法を実践する~」

講師:医療法人EPSYLON 水戸メンタルクリニック 臨床心理士 岡田眞ノ典

問合せ:茨城県立健康プラザ 健康づくり情報部 ℡029-243-4215

▼日本医師会認定産業医制度

産業医学研修会における受講者の本人確認について 平成29年4月より、当支援センターが茨城県医師会と共催する標記の研修 について、研修受講者が本人であることを確認する手続きをとることになりましたので、 研修会当日、受付時に本人確認書類(氏名の記載があり、写真付のもの)を提示してくだ さい。

▼「産業保健21」の送付について

情報誌『産業保健21』は、産業医をはじめ、保健師・看護師、労務担当者等の労働者の健康確保に携わっている皆様方に、産業保健情報を提供することを目的として、独立行政法人 労働者健康安全機構が発行しています。当センターより無料で送付しますので、当センターホームページよりお申込み下さい。
バックナンバーの送付をご希望の方も、当センターホームページよりお申込みください。

【バックナンバー】 
77号 特集「最近よく聞く『健康経営』とは?」 
83号 特集「今後の産業保健をめぐるスムーズな連携」 
84号 特集「高齢者雇用時代における産業保健」
85号(最新)特集「リスクアセスメントの義務化スタート!今後の化学物質管理を考える」
『産業保健21』サンプル (労働者安全機構のサイトにリンクします。)
申込みは、こちらからどうぞ!
・「産業保健21」送付希望とご記入下さい。
・事業場と異なる場所への送付をご希望の際は、○○へ送付希望とご記入ください。

これから受講できるセミナー案内(無料)12月~1月開催セミナー

<開催会場案内>
 水戸:水戸FFセンタービル会議室11階(旧、住友生命水戸ビル)
    (水戸市南町3-4-10 水戸FFセンタービル 11階)
 土浦:ワークヒル土浦(土浦市木田余東台4-1-1)<ワークヒル土浦のHPにリンクします。>
 鹿嶋:鹿嶋勤労文化会館(鹿嶋市宮中325-1)<鹿島勤労文化会館のHPにリンクします。> 
 日立:日立地区産業支援センター(日立市西成沢町2-20-1)<日立地区産業支援センターのHPにリンクします。>
 医師会:茨城県医師会(水戸市笠原町489)<茨城県医師会のHPにリンクします。> 
 労基協:茨城労働基準協会連合会中央安全衛生教育センター (水戸市渋井町字堺橋263-1)
     <茨城労働基準協会連合会のHPにリンクします>

開催日時 テ ー マ / 講 師 開催会場 定員
12月1日(木)
18:30-20:30
「職業性がんの発生と化学物質管理
~法改正を活かした産業医巡視~」
講師:片倉 薫 先生
(株式会社ツムラ製品管理部研究総務課課長補佐、労働衛生コンサルタント、薬剤師)
【概要】業務上で使用した化学物質による胆管がんや膀胱がんが発生し、労働災害として認定されています。
原因となった化学物質は有機溶剤から特定化学物質に変更されるなど、近年労働衛生分野は法改正が高い頻度で行われています。
原因物質であるジクロロプロパン等の使用環境や発生メカニズム、その他特化則・女性則等の法改正を踏まえ、業務上疾病の防止の視点から産業医巡視に役立つ化学物質管理のポイントを解説します。
平成29年施行の労働安全衛生法施行令などの改正(①オルト-トルイジン関係、経皮吸収対策関係、②表示・通知対象物質の追加)についても説明します。
土浦 30名
12月5日(月)
18:00-20:00
「生きづらさをケアするEMDR -トラウマの氾濫を防ぐ心理療法-」
講師:渡辺 めぐみ 先生(心身療養研究所カウンセリングルーム・シリウス代表、臨床心理士、博士(心理学)、EMDR実施資格取得) 
【概要】EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作 と再処理法)は,治療技法の一つではなく,一つの治療体系全体を指している。 
世界保健機関(WHO) は,PTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療法として推奨しているが ,様々な技法と組み合わせることで,PTSDのみならず幅広い精神疾患に対して適応可能で ある。
本セミナーでは,EMDRの理論,手順,両側性刺激の使い方などについてのエッセンスを, 事例を交えながら紹介する。日本では,まだ誤解されている面が多い治療法なので,心の レジリエンシーを高めるEMDRの真の姿に興味を持っていただければ幸いである。
(EMDRを実施するためには,EMDR学会が主催する正式なトレーニングプログラムを終了す る必要がある。本セミナーはEMDRの紹介のみで,実技を学ぶ場ではないので,ご注意くだ さい。)
水戸 30名
12月6日(火)
13:30-15:30
「職場におけるメンタルヘルス対策~人事労務と産業医の連携~」 
講師:友常 祐介 先生(産業保健相談員、元筑波大学医学医療系産業精神医学・宇宙医学グループ助教、コマツ健康増進センタ産業医)
【概要】健康管理上の問題を抱えた労働者への対応については、産業保健スタッフによる 健康面からアプローチのみではなく、事業場としメンタルヘルスの問題にどう対応するか を明確にし、健康管理と労務管理が連携して対応することが求められる。
今回のセミナーでは、産業医と人事労務担当者がどういった視点で健康管理に向き合うべ きかを事例をもとに実際に人事労務業務に従事している人事労務担当者をお招きし、議論 ・検討します。
土浦 30名
12月7日(水)
13:30-15:30
「「セルフケア」・「ラインケア」の実践的進め方について考える」
講師:早川 幸子 先生(産業保健相談員、シニア産業カウンセラー)
【概要】ストレスチェック制度の法制化(義務化)に伴い、「労働者の心の健康の保持増 進のための指針」に基づく、メンタルヘルス対策の実質的な推進が求められます。
労働者個々人がストレスに気づき、対処行動ができるようにする「セルフケア」と、職場 単位での「ラインケア」として、職場の問題点の把握と改善、部下の事例性の把握、労働 者からの相談対応、産業保健スタッフとの連携により、 ①メンタル不調者の未然発生防止  ②働きやすい職場環境づくりが重要な取り組み と位置づけされました。
今年度の「職場のメンタルヘルス研修」は、「セルフケア」と「ラインケア」の実質的な 取り組みについて、一緒に考えていきましょう。
水戸 30名
12月8日(木)
13:30-15:30
「あなたの職場、病気になっても働き続けられますか?
     -治療と仕事の両立支援について-」  
講師:河島 美枝子 先生
(産業保健相談員、元大分県立看護科学大学精神看護学教授)
【概要】最近の医学の進歩にはめざましいものがあります。がんの診断が「死の宣告」と 考えられた時代から大きく変わり、今やガンは「長く付き合う慢性病」となっています。
毎年ガンに罹る人の中の3割が20~64才以下の働く世代ですから、あなたの職場にガンと 診断された人がいても不思議ではありません。 さらに最近はどこの職場でも目立つメンタ ルヘルス不調の一部もやはり「長く付き合う慢性病」として大きな問題になっています。
働く人の病気の治療が長引けば入院・通院のために仕事・職場に様々な影響が及び、当事 者は精神的にも経済的にも大変悩むことになります。病気の治療と仕事の両立を支えるこ とは本人のためばかりではなく、家族そして職場にも大変役に立ちます。
職場での具体的 な支援について考えてみます。
土浦 30名
12月13日(火)
14:00-16:00
「職場の救急蘇生法」
講師:中谷 敦 先生
(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ長、産業医)
【概要】救急蘇生法は5年に一度アップデートされます。直近ではJRC蘇生ガイドライン 2015が平成27年10月16日に公表され、これまでのガイドラインには無かった、圧迫の強さ、早さ、の上限となる目安が示されまし た。
この講習では、最新の胸骨圧迫訓練評価システムを用います。聴覚・視覚によるリアルタ イムフィードバックが得られることで、正しい救急蘇生法が身につきます。
是非スキルア ップのために参加してください。
水戸 30名
12月14日(水)
13:30-15:30
「茨城障害者職業センターにおけるリワーク支援の実際」
講師:三浦 信子 先生
(茨城障害者職業センター上席障害者職業カウンセラー)
【概要】障害者職業センターは「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、障害 者・事業主・関係機関を対象に、障害者の雇用推進・雇用継続・職場復帰に係るサービス を展開しております。
本セミナーでは、ジョブコーチ支援・リワーク支援を中心に障害者職業センター業務に ついて事例に基づき説明し、事業場における活用方法について学びます。
土浦 30名
1月18日(水)
13:30-15:30
「ハラスメントに係る法的トラブルの現状」
講師:倉部 菜々 先生(法テラス茨城法律事務所弁護士)
【概要】セクハラやパワハラに遭うと、被害者は肉体的・精神的に深刻なダメージを受け る恐れがあり、最悪の場合は自殺につながる可能性も指摘されています。
被害者が裁判に 訴えれば、上司や企業は刑事、民事両面で法的責任を追及される可能性があります。 上司が部下の人格攻撃をすれば名誉棄損や侮辱罪、退職勧奨を繰り返せば脅迫や強要罪、 執拗な叱責で被害者が肉体的、精神的苦痛を訴えれば過失傷害罪に問われた上、民法の不 法行為や債務不履行によって損害賠償を命じられる可能性もあり、そうなると、裁判にか かる労力は相当な上、仮に無罪となってもこのような裁判を起こされること自体、企業に とってさまざまな面で不利益となり、大きな経営リスクとなります。
本セミナーでは、ハラスメントによるトラブルの現状について学びます。
土浦 30名
1月18日(水)
18:00-20:00
「復職:メンタルヘルス不調者事例検討」
講師:中谷 敦 先生
(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ長、産業医)
【概要】メンタルヘルス不全の職場復職にあたっては、産業医が注意しなければならない ことがいくつかあります。復職する本人に対してはもちろんですが、主治医との連携、受 け入れる職場の教育、会社の制度などです。 セミナーでは事例を元に、それぞれのポイントをお話したいと思います。
水戸 30名
1月23日(月)
14:00-16:00
「定期健康診断の事後措置~自社の現状確認と今後の展開~」
講師:起 由美 先生(産業保健相談員、(株)日立製作所日立健康管理センタ保健師)
【概要】定期健康診断有所見者は、平成8年に健康診断事後措置が法に規定された当時の 3割をはるかに超え、現在5割に達しています。
事後措置は自社ではどこまで展開できてい るのか、誰を対象に、今後どんな展開ができるかを一緒に考えてみましょう。
水戸 30名
1月23日(月)
18:00-20:00
「初心者でも分かる化学物質のリスクアセスメント」
講師:岩崎 芳明 先生(産業保健相談員、筑波労働コンサルタント事務所長、元(株)三菱化学アナリテック分析事業部環境分析センター長)
【概要】11月14日と同じ
水戸 30名
1月24日(火)
13:30-15:30
「労働安全衛生マネジメントシステムの導入のポイント
   ~リスクアセスメントの導入効果と実施上の問題点~」
講師:甲斐 洋 先生(甲斐安全コンサルタント事務所長、元原子燃料工業(株)顧問、労働安全コンサルタント、工学博士) 
【概要】リスクアセスメント(以下、RAという。)の調査結果(平成25年~平成27年 )では、茨城県内の製造業におけるRA導入率は75%、全産業では57%となっていま す。
RA導入事業場の度数率は、未導入事業場の度数率より低くRAの導入効果が認めら れる一方、RA導入済み事業場における死傷災害発生率は製造業で60%、全産業で39%と なっており、RA導入済事業場においても死傷災害が多く発生しています。
本セミナーでは、茨城労働局の調査結果より、RA導入済事業場の実施状況や安全衛生管 理状況における問題点について整理した結果を中心に解説します。
土浦 30名
1月25日(水)
18:00-20:00
「産業保健における連携のあり方 -関係性とシステムの視点から-」
講師:大井 雄一 先生(産業保健相談員、筑波大学医学医療系助教、労働衛生コンサルタント) 
【概要】産業保健活動においては、主治医-産業医の連携や、健康管理部門-人事労務部門 の連携など、垣根を超えた様々な連携体制が重要となります。
本セミナーでは、他者との「関係性」の視点から、家族療法の理論である「システムズ アプローチ」を用い、事例も交えながら、産業保健における連携のあり方について、理解 しやすくご説明します。
土浦 15名


<産業保健セミナーを受講される皆様へ> 

 最近、産業保健セミナーの開始時間に遅刻する受講者が見受けられ、他の受講者の妨げとなっています。
 つきましては、以下の事項を守っていただくようお願いします。

  1. 受講者は、産業保健セミナーが開始される5分前には、席に着いていただくようお願いします。
  2. 日本医師会認定産業医制度産業医学研修会の単位については、開始時間に遅れた場合、会場に入れないことがありますので、特に注意してください。

<産業保健セミナーの受講を申し込まれた皆様へ>
 産業保健セミナーの受講を申し込まれても受講されない方が見受けられ、他の方に迷惑を及ぼしています。
 つきましては、以下のようにさせていただきますので、ご了承ください。

  1. 欠席される場合は、必ず当総合支援センターに電話・メール等でご連絡ください。
  2. 欠席が目立つ方は、ご連絡をさせていただき受講をお断りする場合があります。

<認定産業医の皆様へ> 
 現在お持ちの生涯研修手帳(3~5年前更新時に発行された手帳)の番号と産業保健セミナーでお渡ししている日医シールの番号が若干違っています。これは平成22年度版から日医産業医制度実施要綱が改正になっているためです。番号が違っている場合は、似た項目のところに貼っていただければ手帳の更新時に茨城県医師会で確認します。

※ 先着順になりますので、お早めにお申込みください。

※ 有料駐車場をご利用の場合、参加者のご負担となりますので、ご了承ください。
    できるだけ公共交通機関をご利用ください。

※ 受講のお申込みは、当総合支援センターのホームページ、FAX、メール等でお申込みください。

※ セミナーに関する講話の概要並びに主な受講対象者、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修、講師等セミナーについての詳細はこちらをご覧下さい。

総合支援センターからのお知らせ

▼産業保健の「相談」をお待ちしています!! 
 当総合支援センターでは産業保健に関するあらゆるご相談に応じています。電話、FAX、メールでも結構です。(※「メール」が便利です。)費用は「無料」ですので、お気軽にご相談ください。また、「個人情報」は守られていますので、ご心配いりません。最近はメンタルヘルスに関する相談が大変増えてきました。

※相談フォームはこちらをご利用ください。

情報誌「産業保健21」のご利用案内
独立行政法人労働者健康福祉機構が編集・発行している情報誌「産業保健21」の配送先変更については、FAX等にてお知らせください。 
「産業保健21」は、産業医、産業看護職及び衛生管理者の情報ニーズに応えた情報誌です。産業保健業務に携わっている方で、ご希望の方には無料で送付いたします。

詳しくは、こちらをご利用ください。労働者健康福祉機構本部のHPにリンクします。

労働衛生専門職から

労働衛生管理でも「見える化」を推進しませんか。  ~職場での「目で見える管理」を~

近年、安全衛生管理手法に『見える化』の手法の導入が進められていますが、「見える化」は、これまで主に日本の民間企業の製造現場で導入されてきた改善手法で、「見える化」の元々の語源については、トヨタが見える化の生みの親であると言われています。「見える化」は「問題を見えるようにする」こととされ、「可視化」や「目で見える管理」についても「見える化」と同義語です。隠れていて今まで見えなかった問題を見えるようにすることで、見えない問題や状況に気づくことができ、それにより改善に向けたプランを考え行動をします。

産業保健、労働衛生管理の現場では、危険予知、安全衛生表示等の面をみても、安全管理の現場より、「見える化」や「目で見える管理」が遅れているかと思います。

粉じん、石綿、化学物質、電離放射線等有害業務に従事することにより、すぐには、健康障害を及ぼすものではないこと、有害物質により作業者が健康障害を発症するまで相当の時間を経過すること、遅発性の労働災害の傾向があることのために、有害な状況が有害と強く感じられず、黒や灰色な状態であっても、予防対策の実施についても緊急性が強く感じられない傾向があります。

緊急性が強く感じられなくても、20年、30年経過し、じん肺やがん等職業性疾病を発症することもあることを鑑みれば、日常的に予防対策、管理を推進する必要があります。

そのためにも、職場の作業環境が有害物の点で良好な作業環境なのか、見えないものを見えるようにして管理すること(「見える化」や「目で見える管理」)が肝要です。

災害防止対策の実施がすぐに結果として出てくる安全管理と異なり、労働衛生管理は、20年、30年経過してやっと結果が出ることを踏まえて管理することを承知願います。

「見える化」は、安全衛生の注意表示を行うことはもちろんですが、日常の局所排気装置の性能についてもスモークテスターで確認する、熱中症のWBGT値(暑さ指数)を表示する、防じんマスクや防毒マスクの顔面との密着状況についてもフィットテスターで確認する、職場の作業環境測定結果や職場の健康診断実施結果については作業場での表示により作業者に周知する等が考えられます。

防毒マスクの吸収缶の作業開始前の重さの測定及び重さによる吸収缶の交換についても、「見える化」の趣旨に沿うものです。

コラム 水戸南町3丁目だより

▼労働者健康安全機構健康保険組合が実施する事業「平成28年度チャレンジ・ウォーキング」の実施期間が間もなく終了します(9月1日~11月29日)。
チャレンジ・ウォーキングは、何にチャレンジするのかといいますと「1日平均歩数8,500歩以上」の目標が掲げられています。
9月も10月も、特に歩きませんでしたので、11月にまとめて歩いたり走ったりして、計画の遅れを取り戻そうと思っておりましたが、もう無理だと思います。

▼副所長に就いて7か月になり、上半期の事業結果もでましたが、お陰様をもちまして順調に推移しているところです。
本年度は、両立支援の事業に新たに取り組んでいます。皆様のご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

次回の第134号は、平成28年12月配信予定です。

編集内容等に関するご意見・お問合せなどをお寄せください。

バックナンバーは、こちらを ご覧ください。
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