いばらき産保ニュース第150号
ホームページ:http://ibarakis.johas.go.jp/
発 行:独立行政法人 労働者健康安全機構
茨城産業保健総合支援センター 所長 小松 満
【これから受講できるセミナー案内(無料)4月~5月開催セミナー】
【お知らせ】
茨城産業保健総合支援センターの常勤嘱託職員を引き続き募集しています
3月29日の臨時号でもお知らせしましたが、引き続き以下のとおり保健師の常勤嘱託職員を募集しています。地域産業保健センターの登録保健師さんも含めご検討ください。
○仕事の内容
・労働者の健康管理に関する事業所からの相談対応
・疾病を抱える労働者が就業を継続するための事業場との調整支援
・事業所訪問による保健指導、その他労働衛生に係る指導
・産業保健に関する研修やセミナーの講師
・その他産業保健総合支援センターの運営にあたり必要な業務、事務処理等
○必要な経験等
・企業、病院、公的機関における保健指導の業務経験
・各種パソコンソフト(ワード、エクセル、パワーポイント)が使用できること
○必要な免許・資格:保健師
○雇用期間:平成30年7月1日~平成31年3月31日
○採用人数:1人
○就業時間:8時30分~17時15分(休憩時間45分)
○所定休日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
○賃金
・本給:月額310,000円~450,000円(保健師の勤務経験に応じて月額給与を決定します)
・通勤手当:上限を月額55,000円として実費(通勤定期代など)を支給します。
マイカー通勤の場合、1km37円の計算で支払います。
茨城産業保健総合支援センターに駐車場はありません。駐車場代は支給しません。
○ハローワークから電話連絡のうえ、公募期間中(4/1~4/30)に履歴書とハローワークの紹介状を
当センターへ郵送してください。後日、当センター担当者から面接日時の連絡をいたします。
「平成30年度全国安全週間」について
厚生労働省、中央労働災害防止協会では産業界における自主的な労働災害防止活動を推進 するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図るため、毎年全国安全週 間を主唱しております。
本年も「平成30年度全国安全週間実施要綱」に基づき、7月1日から7月7日までを安全 週間、6月1日から6月30日までを準備期間として、 「新たな視点でみつめる職場創意と工夫で安全管理 惜しまぬ努力で築くゼロ災」 をスローガンとし、全国一斉に積極的な活動を行うこととなりました。
実施要綱につきましては、こちらのサイトをご覧ください。(厚生労働省のサイトにリンクします)
詳しい内容につきましては、 今後のメールマガジンにてお伝えして行きます。
各労働基準監督署に労働時間相談・支援コーナーが設置されました
4月1日から全国の労働基準監督署に、働く方々の労働条件の確保・改善を目的とした 「労働時間改善指導・援助チーム」が編成されました。
このチームは「労働時間相談・支援班」と「調査・指導班」2つの班で編成され「労働時 間相談・支援班」では全国の労働基準監督署内に「労働時間相談・支援コーナー」を設置 するなどし、主に中小企業の事業主の方に対し、法令に関する知識や労務管理体制につい ての相談への対応や支援を行なっています。
「労働時間相談・支援コーナー」では主に中小企業の事業主の皆さまを対象に、窓口と電 話で、以下のような相談を受け付けます。
- 時間外・休日労働協定(36協定)を含む労働時間制度全般に関するご相談
- 変形労働時間制などの労働時間に関する制度の導入に関するご相談
- 長時間労働の削減に向けた取組に関するご相談
- 労働時間などの設定についての改善に取り組む際に利用可能な助成金のご案内
詳しくは、こちらをご覧ください。(厚生労働省のサイトにリンクします)
治療と仕事の両立支援制度を導入する事業主に助成金を支給します
労働者の障害や傷病の特性に応じた治療と仕事を両立させるための制度を導入する事業主 に対して助成するものであり、労働者の雇用維持を図ることを目的としています。
詳細はこちらのサイトをご覧下さい。(厚生労働省のサイトにリンクします)
両立支援出張相談窓口のご案内
茨城産業保健総合支援センターでは、以下の病院若しくは医師会内に両立支援相談窓口を 開設しています。
- つくばメディカルセンター病院 毎月第3火曜日 13:00~16:00(予約制) 029-851-3511
- ひたちなか市医師会 毎月第2月曜日 13:30~16:30(予約不要) 029-300-1221
- 水戸赤十字病院 毎月第2木曜日 13:30~16:30(予約不要) 029-221-5177
- 茨城東病院 毎月第4水曜日 11:00~14:00(予約不要) 029-282-1151
- 休職中の保障や休業、治療のお悩みについて専門の社会保険労務士・保健師(両立支援促 進員)がご相談をお受けします。 まずは当支援センターにお気軽にご相談ください。
産業医研修会のお知らせ
第33回日本国際保健医療学会東日本地方会
日時 平成30年7月7日(土)9時半~
場所 筑波大学大学会館
概要
- 大会長講演
「グローバルエイジングに向けて日本が伝えるべきこと・学ぶべきこと」 - シンポジウム
「輝くグローバルエイジングへの垣根なき対話 WHO、厚労省、JICA、研究者そして留学生など、それぞれの立場からの提言とパネルディ スカッションを行います。 - 教育講演
「職場や地域における輸入感染症対策?保健所医師の立場から」
「海外出張者/勤務者の医療リスク:医師・管理者として知っておくべきこと」
(産業医生涯研修専門2単位申請予定。 なお、単位取得希望者は必ず事前 登録してくだ さい。) - 特別企画
産業技術総合研究所による介護ロボット体験 - Death Cafe
(英国で行われている「みんなで死を語る」イベントを英国からの留学生で ある本学大学院生Joshuaさんが日本語でリードします) - 第6回International Conference on Global Aging
(英語のみ エイジングのトピッ クのみーどなたでもOK)Posterのみ - 若手中心(学部生・院生・研修医)のセッション(日本語・英語) Posterのみ
- 一般セッション(日本語・英語) Posterのみ 詳細については、こちらを覧ください
▼「産業保健21」の送付について
情報誌『産業保健21』は、産業医をはじめ、保健師・看護師、労務担当者等の労働者の健康確保に携わっている皆様方に、産業保健情報を提供することを目的として、独立行政法人 労働者健康安全機構が発行しています。当センターより無料で送付しますので、当センターホームページよりお申込み下さい。
バックナンバーの送付をご希望の方も、当センターホームページよりお申込みください。
『産業保健21』サンプル (労働者安全機構のサイトにリンクします。)
申込みは、こちらからどうぞ!
・「産業保健21」送付希望とご記入下さい。
・事業場と異なる場所への送付をご希望の際は、○○へ送付希望とご記入ください。
これから受講できるセミナー案内(無料)<平成30年4月~平成30年5月分>
<開催会場案内>
水戸:水戸FFセンタービル会議室11階(旧、住友生命水戸ビル)
(水戸市南町3-4-10 水戸FFセンタービル 11階)
土浦:ワークヒル土浦(土浦市木田余東台4-1-1)<ワークヒル土浦のHPにリンクします。>
日立:日立地区産業支援センター(日立市西成沢町2-20-1)<日立地区産業支援センターのHPにリンクします。>
医師会:茨城県医師会(水戸市笠原町489)<茨城県医師会のHPにリンクします。>
労基協:茨城労働基準協会連合会中央安全衛生教育センター (水戸市渋井町字堺橋263-1)
<茨城労働基準協会連合会のHPにリンクします>
筑波大:筑波大学健康医科イノベーション棟(つくば市天王台1-1-1)<筑波大学のHPにリンクします>
鹿嶋:新日鐵住金(株)人材育成センター <新日鐵住金(株)のHPにリンクします>
開催日時 | テ ー マ / 講 師 | 開催会場 | 定員 |
4月17日(火) 14:00-16:00 |
「職場のメンタルヘルス対策~心の健康づくり計画の策定に焦点を当てて~」 講師: 田村清俊先生(メンタルヘルス対策促進員、産業カウンセラー) 【概要】皆さんの事業場では心の健康づくり計画を策定されたでしょうか?「作りたいと思うけどなかなか時間がとれない。」「どこから着手して良いか分からない。」「具体的に何をすれば良いのかピンとこない。」…メンタルヘルス対策促進員として事業場を訪問するとそのような声を聞くことが少なくありません。 平成18年に公示された「労働者の心の健康保持増進のための指針(メンタルヘルス指針)」では、心の健康づくり計画を各事業場における労働安全衛生に関する計画の中に位置づけることが望ましいとしています。しかし、公示後10年を経過する現在でも多くの事業場では策定の途上にあるようです。 このセミナーでは、心の健康づくり計画をよりスムーズに策定できるよう、事前に確認しておくべき事項や、策定のための手順、実施項目の具体例などを紹介します。また、心の健康づくり計画のための助成金や産業保健総合支援センターの支援(無料)についても説明します。 心の健康づくり計画を策定しようとしている皆様の参加をお待ちしております。 |
水戸 | 30 |
4月25日(水) 14:40-16:00 |
「メンタルヘルス・ケースカンファレンス」 講師 : 山村 邦男:産業保健相談員、山村医院院長 【概要】メンタル不調者や新型うつ病が年々増える傾向にあり、企業の担当者が対応に苦慮している事例も多数見受けられます。 本セミナーでは、参加者が提示するメンタルヘルス事例について、全体で討議を行い、当連絡事務所の産業保健相談員(精神科医:メンタルヘルス担当)が総括とアドバイスを行います。 現場でメンタルヘルス対策に苦慮されている方々にとってとても参考になるセミナーです。 |
水戸 | 10 |
5月9日(水) 14:00-16:00 |
「労働安全衛生法に基づく保健指導」 講師: 山海知子先生(産業保健相談員、筑波大学医学医療系保健医療学域准教授) 【概要】労働安全衛生法は、「事業者は、健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要があると認める労働者に対し、医師または保健師による保健指導を行うように務めなければならない。」としています。 また、長時間労働者と高ストレス者については、医師による面接の結果により、保健指導を行います。 本セミナーでは、保健指導対象者の選定、保健指導の内容など保健指導の基本的事項について説明します。 また、メンタルヘルスに関する指導についても説明します。非常勤の産業保健師、嘱託産業医、労働者数300人未満の事業場の健康管理担当者に役立つ内容です。 |
水戸 | 30 |
5月16日(水) 13:30-15:30 |
「法に基づくストレスチェック制度実践編 ~職場環境改善活動につなげる健康経営の考え方~」 講師:石見忠士先生(厚生労働省委託事業「こころの耳」運営事務局 事務局長) 【概要】産業保健スタッフおよび事業場内メンタルヘルス推進担当者(人事労務担当者等)が、経営トップに説明したり、労働者に研修したりする際に、「使えるネタ」を提供します。 法に基づくストレスチェック制度を実施した後、集団分析結果を踏まえた職場環境改善活動時に使えるツールや手法について、解説いたします。また、各種事業場の取り組み事例もご紹介いたします。 その他、今年から始まった経済産業省が推し進めている、労働者の健康作りに力を入れる「健康経営」に取り組む中小企業を認定する制度「健康経営優良法人認定制度」(2017年度は、大企業236法人、中小企業318法人が認定)についても、詳しく解説いたします。 本講義を通じ、自社に持ち帰った上で、働く人のメンタルヘルスに関し説明する力が身につけられることを願っております。 |
土浦 | 30 |
5月23日(水) 18:30-20:30 |
「産業医による職場巡視」 講師:中谷敦先生(産業保健相談員、(株)日立製作所水戸健康管理センタ長) 【概要】産業医による職場巡視は、衛生管理者による職場巡視とは異なる視点が必要です。 本研修では製造業の写真を用いて職場巡視について解説し、グループワークを行います。 |
土浦 | 30 |
5月29日(火) 18:00-20:00 |
「企業に寄り添う健康経営の取組とその効果」 講師:村松賢治先生 (東京大学政策ビジョン研究センターデータヘルス研究ユニット受託研究員、健康経営アドバイザー) 【概要】最近「健康経営」という考え方が広まり、従業員の健康を経営資源と捉え、職場の環境改善に積極的に取り組むことにより、組織の生産性の向上を図る取り組みが話題になっています。 このような取り組みは、経営者や産業保健スタッフにとって理想的な活動です。茨城県の企業としては、1社が健康経営優良法人(中小規模法人部門)に認定されています。 本セミナーでは、健康経営の概要とともに、実際の健康経営の取組事例に基づき、企業に寄り添いながら職場の健康づくりを進めるポイントと、それによる経営者・従業員、双方にとっての効果を解説します。 事業場における健康づくりの要である産業医や産業看護職、健康経営優良法人の認定を目指す企業の経営者や健康管理担当者は、是非、ご参加ください。 |
水戸 | 30 |
<産業保健セミナーを受講される皆様へ>
最近、産業保健セミナーの開始時間に遅刻する受講者が見受けられ、他の受講者の妨げとなっています。
つきましては、以下の事項を守っていただくようお願いします。
- 受講者は、産業保健セミナーが開始される5分前には、席に着いていただくようお願いします。
- 日本医師会認定産業医制度産業医学研修会の単位については、開始時間に遅れた場合、会場に入れないことがありますので、特に注意してください。
<産業保健セミナーの受講を申し込まれた皆様へ>
産業保健セミナーの受講を申し込まれても受講されない方が見受けられ、他の方に迷惑を及ぼしています。
つきましては、以下のようにさせていただきますので、ご了承ください。
- 欠席される場合は、必ず当総合支援センターに電話・メール等でご連絡ください。
- 欠席が目立つ方は、ご連絡をさせていただき受講をお断りする場合があります。
<認定産業医の皆様へ>
現在お持ちの生涯研修手帳(3~5年前更新時に発行された手帳)の番号と産業保健セミナーでお渡ししている日医シールの番号が若干違っています。これは平成22年度版から日医産業医制度実施要綱が改正になっているためです。番号が違っている場合は、似た項目のところに貼っていただければ手帳の更新時に茨城県医師会で確認します。
※ 先着順になりますので、お早めにお申込みください。
※ 有料駐車場をご利用の場合、参加者のご負担となりますので、ご了承ください。
できるだけ公共交通機関をご利用ください。
※ 受講のお申込みは、当総合支援センターのホームページ、FAX、メール等でお申込みください。
※ セミナーに関する講話の概要並びに主な受講対象者、日本医師会認定産業医制度の単位認定研修、講師等セミナーについての詳細はこちらをご覧下さい。
総合支援センターからのご案内
▼産業保健の「相談」をお待ちしています!!
当総合支援センターでは産業保健に関するあらゆるご相談に応じています。電話、FAX、メールでも結構です。
(※「メール」が便利です。)
費用は「無料」ですので、お気軽にご相談ください。
また、「個人情報」は守られていますので、ご心配いりません。最近はメンタルヘルスに関する相談が大変増えてきました。
※相談フォームはこちらをご利用ください。
労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
- 「メタボローム解析を主軸とした挑戦的研究」について
メタボロームとは、生体内の細胞や組織においてたんぱく質等が作り出す代謝物質の 総称)アミノ酸、脂肪酸、糖等)をいいます。
この研究は「メタボローム解析」に焦点をあて、過労死の要因の1つになっている「心 臓疾患」発症を予測する因子を本解析により見出すことができるか、またストレスによ る大量飲酒によって引き起こされる膵炎の予測因子を見つけ出せるかについて研究を行 っています。<参照ページ> - 「働く女性における介護ストレスに関する研究」について
女性介護離職者の軽減をめざして取り組んだ、働く女性における介護ストレスに関する 調査研究です。
介護には肉体的精神的ストレスが伴い、実際どのような因子が介護担当者のストレスに なっているかの分析は未だ多くなされていませんでした。
今回の研究により、介護対象者の認知機能障害、認知機能障害に伴う問題行動、排泄介 助などの負担が介護者の抑うつ度を強くする因子であることが示されました。<参照ページ>
労働衛生専門職より
昭和40年代の労働災害は、緩やかではありますが、減少傾向を示していました。 しかし、それは高いままの横ばい状態でした。
特に、この時期、急速に発展した高度成長は、その「ひずみ」として、公害問題を引き起こし、労働災害も大型化や新工法・新技術による災害、新たな職業病を発生させていました。
その原因の一端には、労働災害が産業社会の発展とともに変化してきているのに、その対策が追い付いていけないという状況がありました。
昭和43年、エチレンガスが爆発し24人が重軽傷を負った三井ポリケミカル千葉工場の事故や新工法のリングビームが崩壊して8人が死亡した東京・荒川の橋脚工事における事故は、その典型で、職業病についてもチェーンソーを使用しての木材の伐採作業等における「白ろう病」、コンピューターのキーパンチャーやスーパーのレジ業務に携わる者の「頸肩腕症候群」、更に、ニトログリコール中毒、ベンジジン中毒など原材料に起因して発生する職業性疾病も問題となり、国としても、社会の進展に即応できる労働災害防止対策が求められるようになってきました。
また、公害問題をはじめとする諸々の「ひずみ」に対する反省として、「モーレツからビューテフルへ」「福祉の時代」ということが言われるようになり、国民の価値観にも変化が現れました。
急速な社会の進展に労働災害防止対策が即応できないことや、労働時間の短縮、女性の職場進出などの労働事情の変化によって、労働基準法の見直しが迫られるようになり、昭和44年労働省は、「労働基準法研究会」を設置して、「客観的、専門的に労働基準法施行の実情と問題点について実態的、法制的な研究を行う。」ことになり、中でも労働安全衛生問題は最も急を要するものとされ、安全衛生小委員会(以下「小委員会」という。)を発足させ、検討することとなりました。
検討している間にも、昭和45年に発生した大阪の地下鉄工事におけるガス爆発事故などで、一般市民が巻き込まれるという「公衆災害」が発生しており、労働災害防止対策が工場、事業場内に留まらないという考えを強くしました。
小委員会は、9回に渡り開かれ、その検討結果は昭和46年7月に労働大臣に提出されました。 検討結果での問題点としては、以下の4つを上げています。
- 労働基準法を中心とする現行法制に基づく労働災害防止対策は、総合的予防的施策の面で不十分であり、産業社会の急激な進展ないし変化に即応することができない。
- 現実の労働災害の実態に照らし、有効な防止対策を講ずるためには最低基準による規制のみによっては十分ではなく、実態に即した指導、勧告を含む幅広い行政を展開することが必要であり、現行の最低基準の確保を中心とする安全衛生対策は限界にきている。
- 産業活動の急激な進展にともない、安全衛生を担当する技術者が民間ばかりでなく、行政部門においても著しく不足しており、今後の安全衛生活動の展開に大きな支障を来している。
- 労働災害が多発している中小企業、構内下請企業に対する対策が必ずしも十分とはいえず、大企業等に比し依然高い災害の発生率を示している。
以上の問題点を踏まえて、今後の基本方針として次の4つを提言しています。
- 産業社会の進展に即応するため、積極的、科学的対策を講ずる必要がある。新工法、新原材料の採用にともなう事前審査の制度、発注、設計段階における安全性の配慮、機械設備の本質的安全の確保、職場環境の抜本的改善による公害源の解消、労働者の体力増 強といった積極的施策を講ずる必要がある。
- 労働災害防止の実をあげるため、今後、技術指針の作成、公表、災害多発事業場等特定事業場に対する勧告制度の導入、快適基準の設定など行政指導の分野を充実、強化するとともにその裏付けとなる研究部門の拡充が必要である。
また、これらの施策を通じて、企業内における自主的活動の展開を図る必要がある。 - 今後の安全衛生活動を円滑に展開していくためには、民間、政府を問わず安全衛生を担当する技術者を育成、確保する必要がある。
特に行政部門では、行政簡素化の要請が強い中で今後大幅な増加が予想される行政需要に応えるため、現行の行政体制に抜本的検討を加える必要がある。 - 大企業に比し労働災害が多発している中小企業、構内下請企業に対する対策を強化する必要がある。たとえば、構内下請企業に対する親企業の責任の強化、中小企業の安全衛生施設等に対する融資制度の充実、中小企業の安全衛生活動に対する技術的援助、指導体制の整備等の施策を講ずる必要がある。
次回は、労働安全衛生法の制定を記載いたします。(最終回)
コラム 水戸南町3丁目だより
▼4月から茨城産業保健総合支援センターに勤務することになりました。中村といいます。
大阪、栃木の労働局を経験して、約15年ほど前から茨城労働局に勤務しております。 監督署の現場での勤務がほとんどでした。
▼以前心臓を患ったことがありまして、食生活には気をつかっております。 カロリーの低い食品について詳しくなりましたので、茨城産業保健センターの仕事に 生かせればいいなと思っています。
▼当センターでは産業保健活動の支援を行っておりますが、働き方改革の一環としても 勤務環境を良好に保つことは重要と考えております。 どうぞ、よろしくお願いします。
次回の第151号は、平成30年5月配信予定です。
編集内容等に関するご意見・お問合せなどをお寄せください。