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土浦地産保通信(第4号)

平成27年6月8日
衛生管理スタッフの皆さん、ご機嫌いかがですか。
土浦地域産保センターでは随時、皆様に産業保健に関するニュースや役に立つ情報をお届けしえいます。
本号より、この通信はEメールでも送付可能です(PDF文書添付)。希望される場合は、当センターまで連絡してください(アドレスは下蘭にあります)。

トピックス1

「ストレスチェック」に助成金〜従業員50人未満の事業場が対象
従業員数50人未満の事業場が、自主的にストレスチェックを実施し、また共同して選任した産業医からストレスチェック後の面接指導等の産業医活動の提供を受けた場合に、それらの費用の一部の助成を受けられる制度ができました。
年1回のストレスチェックを実施した場合に、実施人数分の費用が、ストレスチェックに係る産業医活動(面接指導等)については実施回数分の費用が助成されます。助成額は、ストレスチェックは1従業員につき500円、 産業医活動については1事業場あたり産業医1回の活動につき21,500円(年位3回まで)です。
なお、助成を受けるには、
  1. 小規模事業場等が2社から10までの集団を構成していること(小規模事業場団体を登録すること)。
  2. これら小規模事業場が共同で産業医を選任し、ストレスチェックに係る産業医活動の全部又は一部を行わせること。
  3. 集団を構成する全ての小規模事業場において、ストレスチェック及び面接指導を行う予定であること、等々の要件を満たす必要があります。

小規模事業場団体の登録について、本年度は6月1日から12月10日まで、また助成金支給申請は平成28年1月末日までとなっています。
詳しくは「助成金の手引き」 PDF をご覧ください。(厚生労働省のHPにリンクします。)
当センターを利用されている事業場は、原則として助成金の対象です。
ストレスチェックの実施を検討されている場合は、是非、ご相談ください。

トピックス2

違法な長時間労働企業名公表へ〜27年5月18日から運用開始
厚生労働省は、違法な長時間労働を強いるいわゆる「ブラック企業」の会社名を公表することにしています。
公表の対象となるのは、複数の都道府県に営業所があり、相当数の従業員に繰り返し月100時間を超える違法な残業を行わせていた大企業(「中小企業」に該当しない企業のこと)です。
これまでは、企業が労基署の是正勧告に従わず書類送検された段階で公表されていましたが、これからは是正勧告を3回受けた段階で企業名が公表されるということです。
 厚生労働省が昨年実施した「過重労働解消重点キャンペーン」では、監督対象4,561事業場のうち3,811事業場(83.6%)で法違反が認められ、うち違法な時間外労働を行っていた事業場が2,304(50.5%)、賃金不払残業(いわゆる「サービス残業」)を行っていた事業場が955(20.9%)に上りました。
同省では、月100時間超の残業を行っている事業場に対する監督指導を徹底し、法違反を是正しない事業場に対しては書類送検も視野に入れて対応(当然、企業名も公表)する予定とのことです。

coffee break 

「転倒」災害をなくすには〜ストレッチ体操や運動を取り入れていますか。
これまでの転倒災害防止活動は、転倒災害の外的要因である職場環境の整備(整理・整頓・清掃)などが重点でした。
しかし、労働者の高年齢化や転倒災害が骨折・手術・入院などと重傷化する傾向にあることから、管理的要因や人的要因にも注目した取り組みが提起されています。
味の素グループでは、2013年度から加齢に伴う身体能力低下の実態を自己診断し、その結果に基づき身体能力を維持する「味の素グループ転倒予防体操」を行う取り組みを開始しているそうです。
また2013年に日本産業衛生学会で発表されたマツダ(株)の事例では、「いきいき安全体操」の実施を励行した結果、高年齢労働者の体操実施による転倒リスク(転倒経験・転倒ヒヤリハット)が大幅に減少しています(転倒経験ありが8か月後には16.9%から5.2%に、転倒ヒヤリハットが46.8%から24.7%に減少)。
転倒災害は工場だけではありません。一日中パソコンに向かって仕事をしているあなた、長時間同じ姿勢取ることで、膝や股関節の機能が低下し、転倒するリスクが高まっています。そんなときは、ストレッチで体をほぐしてみてはいかがですか。

【穴埋めコラム めざせ衛生管理者〜過去問の実戦的解説 その3】

衛生管理者試験の過去問題から関係法令(有害業務)を学びましょう。 問題)労働安全衛生法に基づく技能講習を修了することによって所得できる資格は、次のうちどれか。
  1. 潜水士の資格
  2. 圧室内作業主任者の資格
  3. エックス線作業主任者の資格
  4. 石綿作業主任者の資格
  5. ガンマ線透過写真撮影作業主任者の資格
解説)
資格の名称から、業務内容はなんとなく分かりますね。
しかし、問題は資格取得の方法が「技能講習修了」か「免許試験に合格する」かの違いです。
一般的に潜水士、クレーン運転士、ボイラー技士など「士」がつくものは免許です。間違い易いのは作業主任者の選任が必要な業務で、免許と技能講習修了が混在している場合です。
但し、免許が必要な作業は、高圧室内、エックス線、ガンマ線、林業架線、ボイラー取扱、ガス溶接(アセチレン溶接装置又はガス集合装置を用いて行う大規模な金属溶接のこと。 通常見かける溶接作業は技能講習です。)の6種類で、しかもあまり馴染みがない作業ですから、暗記するのも難しくはないでしょう。

土浦地域産業保健センターでは、国の補助事業として

  • メンタルヘルスを含む労働者の健康相談(不調者への保健指導等)
  • 健康診断の結果についての医師から意見聴取(有所見者の健康保持についての意見)
  • 長時間労働者に対する面接指導(医師等による指導)
  • 医師、保健師等の個別訪問による保健指導(健康相談、労働者への教育等)
  • その他産業保健に関する相談 

 等の支援を行っております。どうぞ、ご利用ください。


発行者:独立行政法人労働者健康福祉機構
 茨城産業保健総合支援センター 土浦地域産業保健センター
発行責任者:コーディネーター 野口 清
 〒300-0052 土浦市東真鍋町2-5真鍋事務所庁舎内
  電話:029-825-2911   FAX:029-825-2912   E-mail: アドレスibarakis.johas.go.jp
※ この通信は、これまでに土浦地産保をご利用いただいた事業場に発信しております。

※衛生管理者試験過去問の正解は(4)です。