土浦地産保通信(第8号) |
平成27年10月5日 |
土浦地域産保センターでは随時、皆様に産業保健に関するニュースや役に立つ情報をお届けしています。
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トピックス
- 12月開始予定のストレスチェック制度。厚生労働省が専用電話相談の窓口を開設
今年2015年12月にスタート予定となっている、労働者の心理的負担を把握する検査が義務づけられる『ストレスチェック制度』。
厚生労働省では、『ストレスチェック制度』そのものに関してや、結果の評価やケア、情報管理など様々な相談にも対応する専用電話窓口を設けています。
その名も【ストレスチェック制度サポートダイヤル】。
電話番号は、0570-031050 (全国統一ナビダイヤル)で、
平日の10時~17時まで解説しています(土曜、日曜、祝日、12月29日~1月3日は除く)。
産業医、保健師等のストレスチェック実施者や事業者、衛生管理者等のストレスチェック制度担当者等からの、ストレスチェック制度に係る実施方法、職場環境の改善、不利益な取扱いなどの専門的な相談に応じることとしています。
- 過重労働解消キャンペーン/11月「厚生労働省」
厚生労働省では、過重労働などの撲滅に向けた取組を推進する「過重労働解消キャンペーン」を11月に実施します。このキャンペーンは、著しい過重労働や悪質な賃金不払残業などの撲滅に向けた監督指導や、過重労働に関する全国一斉の無料電話相談といった取組を行うもの。
今年7月には「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定され、長時間労働対策の強化が喫緊の課題となっていることから、キャンペーンでは長時間労働削減に向けた重点的な監督指導が予定されています。
厚生労働省は
- 長時間労働によって過労死等に係る労災請求が行われた事業場等
- 労働基準監督署及びハローワークに寄せられた相談等を端緒に、離職率が極端に高い事業場
などを重点的に監督指導を実施する予定。監督指導の結果、法違反の是正が図られない場合は、是正が認められるまで、ハローワークにおける職業紹介の対象としないとしています。
また、「長時間労働者」については、
医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導します。
詳しくは、こちらをご覧下さい。(厚生労働省のHPにリンクします。)
- 勤務間インターバルを規定へ~厚労省・労働時間制見直し指針に
労働新聞社が伝えるところによれば、厚生労働省は、労働時間等設定改善法に基づく労働時間等見直しガイドライン(指針)を改正し、新たに「勤務間インターバル制」を盛り込む方針とのことです。
労働基準法改正案の検討過程では、「使用者に罰則を課すまで土壌が整っていない」とし、法律改正事項としての取扱いを回避していましたが、同ガイドラインに規定することで、労使の自主的な取組みを促す予定です。
「勤務間インターバル」とは、前日の終業から翌日の始業までの間に一定の休息を取らせる制度。極端な働きすぎの防止策として、一部の企業で増え始めています。
朝日新聞によれば、通信大手KDDIは7月から、「8時間以上の休息確保」ルールを本格的に始めました。午前1時以降の勤務を原則禁止し、始業時刻の午前9時までに8時間以上の休息がとれるようにしています。
勤務間インターバルについては、欧州連合(EU)が「11時間以上の確保」を企業に義務づけています。日本にはこうした法規制がないため、労組が経営側と話し合って自主ルールとして確保に乗り出している状況です。
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最近の話題
受診意向は意外と前向き? でも結果が悪かった時の処遇が気になる・・・
~「ストレスチェック」に関するアンケート結果 インターワイヤード社調査~
今年12月に施行される「ストレスチェック制度」について、インターネットを利用したアンケート調査の結果、具体的な問題解決は期待できないが、『意識の高まり』を期待する声が目立ちました。
企業が「ストレスチェック」を行った場合、考えられるメリット(良い点・良い効果)を尋ねたところ、「心の不調者や、休職者を増やさない・防止できる」39.7%が最も多く、 次いで「従業員がストレスなく仕事ができているかどうかをざっくりと知ることができる」32.4%、「企業が社内で抱えている問題を知る・問題に気づく」26.1%、 「企業が、従業員のストレス緩和に関心を持つようになる」24.5%、が続きました。
また、「結果が悪かった時の処遇が気になる」とする一方で、受診意向は意外と前向きで、検査を「受けたい」27.5%、「受けても良い」35.7%と、前向か回答が「あまり受けたくはないが、仕方がない」18.6%、「出来るだけ避けたい」10.5%、「絶対に受けたくない」7.7%を大きく上回りました。
詳しくは、こちらをご覧下さい。(ネットリサーチ/ティムスドライフのHPにリンクします。) |
【穴埋めコラム めざせ衛生管理者~過去問の実戦的解説 その7】
今回は、衛生管理者試験の過去問題から労働生理について学びましょう。
問題)
自律神経に関する次の記述のうち、間違っているのはどれか。
- 自律神経系は、内臓、血管などの不随意筋に分布している。
- 自律神経である交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対である。
- 自律神経系の中枢は、脳幹、及び脊髄にある。
- 心臓に対しは、交感神経は心拍数を増加するように作用し、副交感神経は心拍数を減少させるように作用する。
- 消化管に対しては、交感神経は運動を促進させるように作用し、副交感神経は運動を抑制させるように作用する。
解説)
自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために24時間働き続けている神経です。交感神経は体の活動時や昼間に活発になり、副交感神経は安静時や夜に活発になります。このバランスを損なうのが「自律神経の乱れ」。不規則な生活やストレスによって自律神経の働きが乱れると、体の器官にさまざまな不調が現われます。 |