県南さんぽだより 第51号

2016/5/1発行  発行所:県南地域産業保健センター  発行人:大西 慶造

鴻巣 実「禁煙を達成するために」
常南物流サービス株式会社
取締役支店長 鴻巣 実

私は、現在取手にある大手ビール工場の構内作業会社である常南物流サービス社にお世話になっています。もともと同工場は、高校を卒業と同時に入社し、工場物流の現場作業から需給業務を通して何回かの転勤を重ね6年前の57歳で無事定年を迎えることができました。その後、定年と同時に縁あって現在の常南物流サービス社にお世話になっている次第です。現在の職場は、私が入社した当時と比較しても特に大きな変化はなく、慣れ親しんだ環境でもあり、何の違和感もなく充実した日々を送らせて頂いています。ただ、立場上、「安全」と「品質」については、毎年色々な課題が発生しており苦慮しております。
定年を迎えるまでの57年間、大きな病気もせずに生活できたことに対し、既に他界した両親は勿論ですが現在の家族に対しても感謝しています。
そのような中で今後も第二の人生を健全な生活を日々送るためにと考えた時に、二十歳の誕生日から吸い始めた(本当です)「たばこの禁煙」を決行することに一大決心しました。過去には、何回か「禁煙」を実行した時もありましたが、気持ちが弱かったこともあり、数日から数か月でその都度挫折していました。
今回の「禁煙」のきっかけは、退職した2010年の10月からたばこ税の大幅な値上げにより、それまで1箱300円だった物が440円にも値上がりすることになったことが禁煙を決意した大きな要因の一つですが、転勤により電車通勤した時も、駅のホームは勿論、道路を歩きながらの「喫煙禁止条例」の制定等により、年々喫煙する場所が無くなり、喫煙場所を探し回ることもしばしばありました。また、30歳台後半から毎年受診するようになった人間ドッグの問診票には必ず「喫煙」有無や喫煙歴が記入するようになっており、その欄に記入する度に「自分の肺」の状態を想像するといい気持ちはしませんでした。
自分の家ではいわゆる「ホタル族」状態でした。当初は家の中でも灰皿が用意され、たばこを何時でも吸いたい時に吸えましたが、孫たちが生まれると一転して家の中は「禁煙」となり、雨の日でも冬でも表に出て玄関前でたばこを吸う状況でした。
こんなことから、そろそろ本格的に「禁煙」かな!と思い決心した次第です。
「禁煙」のスタートは、その値上げ時期と決めていたのですが、買い置きしたたばこの在庫がまだ残っていたため、最後の1箱1本まで思い残すことなく吸ったため、予定より二週間ほどずれ込んでしまいました。
「禁煙」前は、たばこを一日30本から40本吸っていましたが、「禁煙」をスタートして間もなく、3日目・5日目と奇数日・月を中心に「禁煙」の気持ちが揺らいできました。頭の中でたばこのことを考えないようにと思うほど、逆に考えてしまうんですね。
退職前の会社仲間の中でも禁煙を実行した人は何人もいますが、逆に数日か数か月で挫折して元に戻ってしまっている人もいました。今回、自分としては必ず、絶対に禁煙するという強い意志をもって決意しましたので、会社での懇親会や友人達との会社帰りの一杯等の席でもたばこを吸いたい気持ちになっても挫折することなく対応できました。しかし、趣味で若い時から始めたゴルフ場ではそんな簡単にたばこを忘れさせてくれませんでした。コースに出て、各ホールのティーグラウンド毎にたばこを必ずといっていいほど吸っていましたので、まあ~何をおいても先ずたばこでしたね。
そのため、禁煙したことで、ティーグラウンドに立った時、手持ち無沙汰状態になり何をしていいのか解らないというかイライラ状態に駆られました。このような状態が続いたならば、先行き禁煙の決断が揺らいでしまうと思い、何かいい方法は無いかと考えた時に、たばこに費やした費用でゴルフクラブを新調し、その費用を意図的にローンで組み毎月返済することにしました。たばこを吸いたくなった時は、ゴルフクラブを思い出し、自分に言い聞かせ諦める日々が続き、ローンが終わってしまうとまた新しいクラブを新調するといったことを繰り返し、あれから間もなく6年目を迎える時期にきています。その間、新調したクラブはアイアンセットで3セット、ドライバー関係で3本等、まあいろいろと購入することが出来ました。こんなたわい無いことで、37年間近く吸っていたたばこを止めることが出来、自分を誉めてあげたいです。今では、煙草を吸いたい気持ちは全くなく、むしろ煙草の煙さえ違和感を覚えるまでになっています。
たばこを止めたことでのメリットですが、私の場合は特にありません。よく食事が美味しくなったとか体調が良くなったとか聞きますが、私の場合は体格も標準サイズで「禁煙」後も体重が変化するでなく、特に食事が美味しく感じるとかありませんでした。ある意味で鈍感なのかもしれません。ただ、「禁煙」してからは、たばこを吸う場所を探したり、家族、特に孫たちに臭いで嫌がれることが無くなったことが一番かも知れません。本当に、たばこを止めて良かったと思っています。また、退職した年に「江戸崎カントリー」のメンバーになり、毎週のようにコースに出て、自然と触れ合い、また大勢の仲間とゴルフを満喫出来ており、一番の楽しみです。既に還暦を過ぎており、何時まで好きなゴルフが出来るか解りませんが、今後も健康で1年でも長くプレー出来るよう健康には十分留意し、残りの人生を満喫したいと思っています。

【県南地域産業保健センターから】

●これからの行事日程

  • 平成27年度龍ケ崎地区全国安全週間準備打合せ会
    主催:(一社)龍ケ崎労働基準協会
    日時:平成28年6月2日(木)13時45分~16時
    場所:龍ケ崎市文化会館小ホール
    特別講演:「交通事故をなくしましょう! -コリジョンコース現象について-」
    併催:県南地域産業保健センターの健康イベントは11時45分~
    特定健康相談会 (従業員の健康管理・講話・過重面接・ストレスチェック等)

    • 血圧測定
    • 協力産業医無料健康相談(当日の産業医は山村邦男先生)是非ご参加ください。
    • 7月13日(水)産業看護職研修会(講師未定)
    • 9月 2日(金)全国労働衛生週間準備打合せ会
    • 10月12日(水)茨城県産業安全衛生大会

【茨城産業保健総合支援センターから】

  • 茨城産業保健総合支援センターの機構名称が変更となりました。
    平成28年4月1日から「独立行政法人 労働者健康安全機構」に名称が変わります。これに伴い、当センターも4月1日から「独立行政法人 労働者健康安全機構 茨城産業保健総合支援センター」に名称が変更されました。皆様のご利用をお待ちしております。
  • 茨城産業保健総合支援センターのビル名称が変更となりました。
    3月1日より『住友生命水戸ビル』より、『水戸FFセンタービル』に名称が変更されました。
  • 4月1日付けで茨城産業保健総合支援センター 副所長に着任した 三浦かおり といいます。
    平成元年から主に労働基準監督署に勤務し、ちょうど10年前に茨城労働局に赴任してまいりました。茨城県では、水戸労働基準監督署、土浦労働基準監督署、筑西労働基準監督署などで勤務しました。どうぞよろしくお願いします。
    さて、茨城産業保健総合支援センターでは、事業場向けの新たな事業を実施しています。
    みなさまからの利用申込みをお待ちしております。
  1. 専門家が職場を訪問し、事業場が抱える問題の解決に向けて、具体的なアドバイスを行います。
    • 事業場が抱える問題は・・・ 「有機溶剤の作業環境測定結果がよくなかった」「騒音が気になる職場。従業員が受ける騒音を低減させる工夫とは?」「既設の局所排気装置を改善して性能をアップさせたい」
    • アドバイスを受けるのに一切費用は伴いません。ご利用は無料です。
    • 訪問・アドバイスを行う専門家は・・・ 労働衛生コンサルタント(労働衛生工学)、第1種作業環境測定士、衛生工学衛生管理者などの国家資格を有する専門家です。
    • 申込方法
      • ファックス 「相談申込書」 (茨城産業保健総合支援センター ホームページに掲載しています)に記入して送ってください。
        FAX029-227-1335
      • インターネット申込み 茨城産業保健総合支援センター
        ホームページの「相談フォーム」に入力して送信してください。
  2. 職場のメンタルヘルス対策を支援します。
    社会保険労務士、産業カウンセラー、臨床心理士が事業場を訪問し、

    • ストレスチェック制度導入の支援
    • 管理監督者向けストレスチェック制度の研修
    • 新入社員、若手職員向けメンタルヘルス教育 などを行います。
  3. 「ストレスチェック」実施促進のための助成金のご案内
    従業員数50人未満の事業場が、医師・保健師などによるストレスチェックを実施し、また、医師によるストレスチェック後の面接指導などを実施した場合、事業主が費用の助成を受けることができます。