9月のつぶやき『コロナ禍不安 おしゃべりが救ってくれる』
環境の変化で心と体は乱れるものです。
いままでどおり行動ができない不自由な生活環境となりました。
緊張しながらみなさんは一生懸命生活しています。なかには心や体に異変が
現れる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
体のあちこちが痛んだり、眠れなくなったり、ささいなことでカチンときたり、
注意力が落ちてつまらない場所でつまづいたり…。
さまざまな不調が起こる可能性が誰にでもあります。
悪夢を見ることが多くなったなどという声も聞こえてきます。
俗に悪夢と呼ばれるような不快な夢を繰り返し見たり、朝起きたあとに不快な
夢の内容を具体的にはっきり覚えていたり、なかには日中まで精神的苦痛が
続いたりする人がいます。
ストレスとなりうる出来事を経験したことが刺激になって見ることもあるようです。
コロナ禍での環境の変化による不安や怒りなどのストレスなども
関連しているかもしれませんね。
いろいろなストレス解消法がありますが、原宿カウンセリングセンター所長の
信田さよ子先生の記事(茨城新聞2.3.29)が目にとまりましたので、一部分をご紹介いたします。
(前略)東日本大震災で被災した女性は、当時給水車の長い列の前後に並ぶ人たちと
たわいもない「おしゃべり」と愚痴を言い合うことだけが救いだったと語った。
このエピソードは示唆に富んでいる。
全員が共通の苦しみを抱えているときは、理解や応答といった相互性ではなく、
おしゃべりの「言いっぱなし聞きっぱなし」という語りが必要とされるのだ。
一方通行にみえるが、実は批判しない・されないことが暗黙の前提になっているので、
相手の反応を気にせずに安心して話すことができる。
(中略)前代未聞の事態に直面している今こそ、不安エネルギーの最も安全な表出として
おしゃべりが必要とされているのではないか。(後略)