2020年7月号 『茨城県民の平均寿命知っていますか?課題は脳卒中・心筋梗塞予防?!』
茨城県民の平均寿命は全国の平均を下回っています!
平均寿命は男性80.28歳(ワースト13位)、女性86.33歳
(ワースト3位)です。あまりうれしくない順位ですね。
参考までに都道府県別のデータをご参照ください。そして
死亡原因で多いのは、脳卒中と心筋梗塞です。どちらとも
命に関わる病気ですが生活習慣病なので予防ができます。
茨城県民の好ましくない特徴は次のとおりです。
1 食塩のとりすぎ
茨城県民の食塩摂取量は、全国平均を大幅に超えています。
食塩をとりすぎると、高血圧になりやすく、高血圧は動脈硬化を進め、脳卒中や心筋梗塞
その他の生活習慣病を引き起こします。
1日の目標食塩相当量は男性7.5g未満、女性6.5g未満ですが、実情は、男性 11.5 g,
女性 10.1 gです。実は人間の1日に最低必要な食塩の量は 1.5 gなのです。この量は
味噌汁を一杯飲んだだけで達成してしまう量です。ちなみにラーメン1杯をスープまで
飲み干すと、約8gくらいになります。いかに塩分制限が大変なのかわかりますね。
2 野菜の不足
全国有数の野菜の産地で,身近に野菜が豊富にあるにも関わらず,県民1人あたりの
野菜の摂取量は目標量を下回り、年々減少しています。
野菜の必要量は1日350gです。両手のひらにこんもり乗る
くらいが目標量です。野菜に含まれるカリウムには,ナトリ
ウムを排泄する働きがあり,高血圧予防に効果的です。また,
野菜は低カロリーですし、よく噛んでしっかり食べることで,
満腹感が得られ食べ過ぎの予防,肥満の予防が期待できます。
3 肥満が多い
ほぼ全ての年代で,肥満者の割合が全国平均より高い状況です。そして、肥満にも
関連する糖尿病による死亡率が全国に比較して多いです。
早食い傾向のある人は,肥満になりやすいので,ゆっくりよく噛んで食べる習慣を
身につけることが大切です。今は外食をしてもカロリー表示があるので、参考にできますね。
さて、茨城県民の健康課題を簡単にお伝えしましたが、
生き生きと働くためには健康管理が基本にないといけません。
もちろんですが生活習慣病の予防には毎日の運動や、禁煙も必要です!
参考資料
茨 城 県:「茨城県総合がん対策推進モニタリング調査」(平成24年)
「第三次茨城県食育推進計画」(平成28年)
厚生労働省:「平成27年都道府県別生命表の概況」「健康日本21」
「日本人の食事摂取基準(2015 年版)策定検討会報告書」
「日本人の食事摂取基準(2020年版)のポイント」